善意について花村萬月の浄夜より抜粋

ホームレスに雑炊んよそう若い男を見て


善意っていうのは、なんでこんなに厭な匂いがするのだろう。

ーあんたは良い人かもしれないけれど、良い人と思われたらおしまいじゃないか。悪い人よりも始末におえないじゃないか。

なぜならば自分が悪いと思っていないからだ。あんたは平然と自分に対してYESと言ってしまうのだ。薄気味悪い微笑みをうかべて。