モロッコの家庭でタジンを食べるタイミングは、ランチが多かったです。
工房で働く男たちのまかないランチのタジン。ほくほくのじゃがいもと大量のグリンピースの下には、骨までホロホロに煮込まれた鶏肉が。辛いパプリカが効いててスパイシー!
わたしが日本の自宅でタジンを作るのはら夜ごはんのことが多い。
それは、一緒に食べる相手がいるのが夜だからというだけで、本当はお昼に食べたいときもあります。
というのも、夜はなるべく軽く、消化のいいものを食べたいからです。
塊肉や油をしっかり使うタジンは、夜寝る前に食べるには重いと感じます。
(そして、タジンを食べるなら、ちょこっとではなくモリモリ食べたい!)
なーんて、思ってたけど
タジンの本場モロッコでは、夜遅くにタジンを囲むこともありました。
もちろん、毎回おいしくいただきました。
さすがに、深夜2時3時に羊肉とプルーンのタジンを出された時は、量はたくさん食べられませんでしたが![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/050.png)
![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/050.png)
これは夜通し続く結婚パーティーの最中だったからであって、普段はこの時間はもちろんみんな寝ています。まぁ、モロッコのみなさん結構夜更かし好きなイメージですけど(笑)
タジンは、ランチでたべるもの
というより
誰かと一緒に食べるもの
かなぁって思います。
わたしの場合は、平日は一人でお昼ごはんを食べることが多いので、ランチで作ることはまずないのです。
どんなにタジンが好きでも、やっぱり誰かと一緒に食べたいから。
現地で食事をするときは、絨毯に座ってあぐらをかきながら、丸いちゃぶ台をみんなで囲んで
一つの大皿に盛り付けたものを、分け合って食べていた。
ふだんの生活で、テーブルと椅子の食事をしているときと比べると、隣の人との距離は、かなり近い。
とり皿はなく、みんなの食べるペースを見たりしながら、自分の前の部分からパンですくった野菜や肉を、口に運んでいく。
そうしているうちにいつのまにか、わたしの中で、タジンは、誰かと一緒に食べるものになっていった。
ときどきレストランなどで1人分のタジンを頼むこともあったけど
やっぱり家庭料理が好きだなぁと思うのは
単に味つけや調理法が違うから
ということだけではない、と思うのです。
ひとりで食べてもおいしいけれど
みんなで食べると、もっとおいしいね。