昨朝に歌舞伎美人ウェブで「市川海老蔵丈休演」の告知を見て驚き、

まず頭に浮かんだのは「中村獅童丈が代役を演るのでは?」という

夜の部についての発想だった。だが十三役早替りで義経千本桜を

一気に演り駆け抜ける「星合世十三團」はバケモノで、そんな安易な

愚想は在り得なかった。獅童丈は夜の部に出ていない。ならば体は

空いているだろう。すさまじい代役成功でさらなる飛躍の好機だろう。

愚想過ぎた。翌月の南座・超歌舞伎の稽古に当てているのだろうし、

何か映像の仕事もされているかもしれない。体なぞ空いてないのだ。

 

テレビ報道と歌舞伎美人で、「素襖落」の太郎冠者は市川右團次丈が、

「外郎売」は演出を一部変更、と知った。はたまた愚かにも思ったには、

「右團次丈、『外郎売』の曽我五郎も演ればいいのでは?体空いてるし」

である。何てブラックな輩だろう。歌舞伎役者を人間と思っているのか?

 

「外郎売」の演出一部変更とは?と考えた。物語の進行を把握している

訳では無いが、「寿曽我対面」のような様々な登場人物との掛け合いを

カットする様な「短縮演出」にするのか?そんな事は可能なのだろうか?

と、まずは思った。曽我五郎の台詞も堀越勸玄丈が代役として受け持つ

のかとも考えた。片岡孝太郎丈のブログで、勸玄丈について「代役」と

コメントしていたので、曽我五郎もいくらか受け持つ演出なのかと発想

したが、詳細は分からなかった。その後のウェブの報道で、劇中口上を

工藤祐経を勤める中村梅玉丈がなさったと知り、「短縮演出」なのか?

と考えを向けた。午後のワイドショーで中継が入るかと全局録画したが

(そんなすんなよヒマ人か?⇒偶然に休務だ)、そんなもの松竹が許可

する訳もなく無かった。今朝も全局録画するが、報道は何か伝えるか?

 

市川右團次丈のブログを拝見して、頭が下がる思いがして、当然にだが

自分が恥ずかしくもなってきた。当然に僕は厚顔無恥で書いてる訳でなく、

今朝も書いてみたいと思うことはあったが、舵を切り直して書いている。

 

「大事を取られた勇気に感服致します…」と高嶋屋さんは書いている。

ここで言う「勇気」を考えてみた。公演中止という決断を海老蔵丈が自ら

くだし、芝居の切符を買って観劇を楽しみにされていた観客に対する

申し訳なさはもちろん、歌舞伎興行の過酷な現状にメスを入れる事に

報道の方向性を誘う英断をも、含んでいるのだろうと、僕は思い取った。

 

歌舞伎興行について思うことは、我ら贔屓衆にとっても、あるだろう。

休演日を設けるのはもちろんのことだ。余計なことを挟んで恐縮だが、

休演日についての「ネタ扱い」をも発想してしまう僕は、何と言うか

「歌舞伎観客モンスター」だと我ながら思って、厚顔無恥の極みだ。

 

上記の右團次丈のブログについて、僕は感じ入ったことを書く以前に、

脇道のことに言及してしまった。「やっちまったなぁ」という感覚である。

だが何かの効果を生んだかもだし、歌舞伎ブログの住民を知りもした。

 

そして、見事、代役を演りおおせての右團次丈のブログについてである。

「代役の仕事は、お客様にその場に…いて頂くという事に尽きると思います…」
頭が下がるしか無い、という思いである。どんなお気持ちなのだろうか?
本来に主演(の場合をおっしゃってるだろう…)しているはずだった役者の
芝居を期待して観に来られたお客様に、仰せつかったとはいえ代役にて
自分が舞台に立っており、期待に応えられるような演技を十分にお見せ
できなかったと思いますが、席を立たずにご覧下さってありがとうございます、
ババッと書いたが、こんな気持ちなのだろうか?謙虚だなぁと泪が出てくる。
 
ところが、この外郎童という輩は、性懲りも無く、やはりモンスターである。
市川右團次丈の男気溢れるブログに対して、大事な部分と別枠を取り上げ
 
「松竹の稽古打診」

 

「稽古どうしますか?」
他と合わせる稽古が必要
なら、演者や奏者に依頼
して早朝から時間割いて
もらいますが如何ですか、
という意味だと察します。
代役敢行を全てご自身の
責任で背負う高嶋屋さん
誠に頭が下がるばかり!

 

…とコメントした。この書き具合がモンスターだと思う。でも、本心で、書いた。

普段の趣向で、頭の中で、とっちらかったまま考えたことは、さらにモンスター。

しかし、代役と興行についての報道に関しては興味があるので、静観しよう☆