きのうは休務で妻とシダックスでカラオケのフリータイム10時間にいそしみ歌った。

妻の歌を聞きながら、何となく思った事を書く。歌に引き寄せられた訳では無いが。

 

二代目松本白鸚丈は、九代目幸四郎時代に「勧進帳」の全国巡業を行った際に

記者懇親会を行い、そのなかで弁慶の人柄に対して思うことを語ってくれた。

 

弁慶には、負けない強さがある

勝っては無いが、負けないね!

 

その会に確かに外郎童は存在し、そのような事を確かに聞いた。だから思い出した。

弁慶の「負けない強さ」が欲しいと思った。不意な縁が導いた迷宮に入る僕だから。

 

また九代目幸四郎丈は、弁慶を勤める「勧進帳」の上演の1000回実現を見据えて、

すでに1000回上演を達成したミュージカル「ラ・マンチャの男」を引き合いに出し、

芝居の中の劇中劇で演じた人物「ドン・キホーテ」を、「弁慶」と並べて、語った。

 

キホーテを千回演ったのだから

弁慶を千回演らなければ

それは幸四郎ではない

 

その「勧進帳」巡演は、富樫を十世坂東三津五郎丈、義経を七代目中村芝雀丈が勤めた。

「三津五郎君も芝雀君も実力のある役者です。どんどん僕にぶつかってきて欲しい」と、

幸四郎丈は言っていた。高麗屋の弁慶と大和屋の富樫のガチンコは相性が良さそうだ。

かっちり硬質なぶつかり合い、切磋琢磨、ヒリヒリした緊張感、ぜひに観たいと思った。

巡業の愛知県芸術劇場での公演は観なかったが、東大寺の1000回目を僕は目撃した。

 

 

そして六代目片岡愛之助丈が、「勧進帳」で初めて勤めた役は、富樫に仕える「太刀持」。

この配役は、後に養父となる片岡秀太郎丈が彼を見初めた時に舞台上で扮した役だ。

これまでに6回勤めて、上演が通算150回以上で、相当の数だとご本人は思っている。

歌舞伎の記録として定かでは無いが、「太刀持」を最も多く勤めたのは、愛之助丈か?

 

松嶋屋は自身のブログ「つれづれ愛之助日記」に添える扮装写真を「富樫」にしている。

ご本人が、自分を象徴するお役のひとつとして選んでいるのだろう。抜群に適役と思う。

太刀持⇒四天王 ⇒(※番卒は勿論、義経は演ってないと思う) ⇒富樫 と、駒を進めた。

いずれは弁慶を演る時が来るだろう。どんな弁慶か。松嶋屋の型があり、受け継ぐか?

現役の歌舞伎役者で、弁慶は松本白鸚丈、太刀持は片岡愛之助丈が回数で最多か?

最多同士の「ぶつかり合い」はどうかと考えるが、愛之助丈は大人で太刀持は卒業済。

 

二代目松本白鸚丈の弁慶と

六代目片岡愛之助丈の富樫の

歌舞伎十八番「勧進帳」上演で

高麗屋と松嶋屋が「ぶつかる」

そんな未来を、観てみたい!

藍染の稽古着で、ぶつかってきた

サイクリングに出る。アデュー!