大須演芸場の初夏を沸かせた大須オペラも、好評の内に幕を閉じました。
千秋楽公演の3日は、楽団が「蛍の光」を2回奏でても拍手が鳴り止まぬ
熱狂ぶりで、原智彦座長の一本締めで強制終了という幕の内だったとか。
昼公演後の、昼ひなかの酒宴はしたたかに盛りあがった事と察せられる。
その夜に、西欧風の衣装から一変、浴衣姿の役者陣に遭遇したのは大須
観音の花火大会の会場。知鯉鮒屋さんら賑々しく、オペラは出ない櫻屋
さんまで顔を揃えちゃ、はやくも大須師走歌舞伎の気分が盛り上がるが
鬼に笑われずに済みそうと、そっと胸を撫で下ろす千秋楽の夜でした。
僕が大須サルスエラを観たのは2日の間瀬礼章ヒラリオン幕日のこと。
7/24野口登志券は相方に託したので、ダブル観賞せず一点集中でした。
相方から聞いた感想、自分の想像もろもろを総合すると、芝居としての
アンサンブルを楽しんで観たという印象を受ける。歌舞伎も尾を引いた。
間瀬さんのヒラリオンは、端正な感じを少々まとっていて、夜な夜な薬
を新開発しては効き目を若い娘で試しそうな偏執狂な男の様に、感じた。
それでいて可愛らしさが表に出て、憎めないオヤジといった風体だなと。
昨年の「カルメン」のエスカミリオの激ハマリぶりとは趣きが違うかも。
オペラ歌唱もやはり端正で、じっくり聴かせる名調子になってたと思う。
ただ想像するのは、野口さんのヒラリオンは、例えばブン大将のように
ハマリ役になってるかもということ。歌舞伎でいうと法界坊の感じとか。
続いて水谷真人さんのフリアンは、嘆きっぷりが堂に入ってて、例えば
市川染五郎がハムレットを演るよりいいじゃん!って感じを受けました。
全体的にそうですが、スーパー一座のオペラは、やはり根底に歌舞伎が
あるから、台詞が心地よく感じるんですね。歌舞伎狂の僕の場合は特に。
現代劇の叫びっぱなしの台詞らしきものが苦手な自分には、きっと岩田
先生の頭に鳴る旋律にかなった台詞に仕上げられていると思えて、華麗
な音楽と踊りは別として、重厚な台詞劇として心ゆくまで楽しめました。
台詞がいいフリアンは、自分で演ってみたくなる役のナンバーワンです。
若手の児見山宗志さんと浅野誠さんの芝居が、実に歌舞伎になっていて
見応えがありました。トランプを介したせめぎ合いというのか、対決め
いた場面の簡潔なセリフとして効いていて、何となく歌舞伎の役を想像
してしまいました。例えば、水谷さんの仁木弾正を追い詰める細川勝元
など似合いそうで、師走の赤っ面の台詞が良かったことから広がってい
くのだろうなと思いました。切れ味がどんどん良くなっているのかなと。
浅野さんは本当に役柄が幅広くなっていて、スーパー一座に欠かせない
達者な役者になってますよね。「けいせい黄金鯱」の御注進からオッ!
と注目してるのですが、軽妙な役者さんだなと思います。屑屋の浮浪者
の「いま行くよォ~」の場面は、岩田先生は言及している様に、世話物
のリアルな場面として、しっかり芝居を引き締めていたと拍手ものです。
男優陣ばかり書きましたが、女優はやはり、後藤好子さんのアントニア
がすさまじく、いや怪演というより安定感のある芝居だなと感じ入った。
リタおばさんの小川由子さんが、スーパー一座の客演の方なのかもしれ
ないが、ピシッと締める、世話物の名脇役だなと思います。上手いなと。
踊りが見応え十分で、柴田しのぶサンの「踊りが好き」感たっぷりの舞
はじめ、バレエのプリマかしらと思う小顔の妖精?が目を引きましたよ。
昨年の「カルメン」とつながりもありつつ好対照で、いい芝居を見せて
もらって満喫したという気持ちです。17年間の熱演ありがとうございま
した。師走歌舞伎は、そんなこと言わせないで下さいね。頼みますよ☆
名古屋をどりですか~ふむふむ~9月6日昼の部が観たいかな。原さん
が出てるといいけど。相方をしょっぴくには玉三郎・菊之助の「二人道
成寺」の映像を見せて「こんなん出ますけど」と興味を引くのが早い☆
http://www.nishikawa-ryu.com/61nagoyaodori/61hayazuri2.jpg
和楽器のコンサートは興味ありますよ。歌舞伎に体が馴染んでいるので
千秋楽公演の3日は、楽団が「蛍の光」を2回奏でても拍手が鳴り止まぬ
熱狂ぶりで、原智彦座長の一本締めで強制終了という幕の内だったとか。
昼公演後の、昼ひなかの酒宴はしたたかに盛りあがった事と察せられる。
その夜に、西欧風の衣装から一変、浴衣姿の役者陣に遭遇したのは大須
観音の花火大会の会場。知鯉鮒屋さんら賑々しく、オペラは出ない櫻屋
さんまで顔を揃えちゃ、はやくも大須師走歌舞伎の気分が盛り上がるが
鬼に笑われずに済みそうと、そっと胸を撫で下ろす千秋楽の夜でした。
僕が大須サルスエラを観たのは2日の間瀬礼章ヒラリオン幕日のこと。
7/24野口登志券は相方に託したので、ダブル観賞せず一点集中でした。
相方から聞いた感想、自分の想像もろもろを総合すると、芝居としての
アンサンブルを楽しんで観たという印象を受ける。歌舞伎も尾を引いた。
間瀬さんのヒラリオンは、端正な感じを少々まとっていて、夜な夜な薬
を新開発しては効き目を若い娘で試しそうな偏執狂な男の様に、感じた。
それでいて可愛らしさが表に出て、憎めないオヤジといった風体だなと。
昨年の「カルメン」のエスカミリオの激ハマリぶりとは趣きが違うかも。
オペラ歌唱もやはり端正で、じっくり聴かせる名調子になってたと思う。
ただ想像するのは、野口さんのヒラリオンは、例えばブン大将のように
ハマリ役になってるかもということ。歌舞伎でいうと法界坊の感じとか。
続いて水谷真人さんのフリアンは、嘆きっぷりが堂に入ってて、例えば
市川染五郎がハムレットを演るよりいいじゃん!って感じを受けました。
全体的にそうですが、スーパー一座のオペラは、やはり根底に歌舞伎が
あるから、台詞が心地よく感じるんですね。歌舞伎狂の僕の場合は特に。
現代劇の叫びっぱなしの台詞らしきものが苦手な自分には、きっと岩田
先生の頭に鳴る旋律にかなった台詞に仕上げられていると思えて、華麗
な音楽と踊りは別として、重厚な台詞劇として心ゆくまで楽しめました。
台詞がいいフリアンは、自分で演ってみたくなる役のナンバーワンです。
若手の児見山宗志さんと浅野誠さんの芝居が、実に歌舞伎になっていて
見応えがありました。トランプを介したせめぎ合いというのか、対決め
いた場面の簡潔なセリフとして効いていて、何となく歌舞伎の役を想像
してしまいました。例えば、水谷さんの仁木弾正を追い詰める細川勝元
など似合いそうで、師走の赤っ面の台詞が良かったことから広がってい
くのだろうなと思いました。切れ味がどんどん良くなっているのかなと。
浅野さんは本当に役柄が幅広くなっていて、スーパー一座に欠かせない
達者な役者になってますよね。「けいせい黄金鯱」の御注進からオッ!
と注目してるのですが、軽妙な役者さんだなと思います。屑屋の浮浪者
の「いま行くよォ~」の場面は、岩田先生は言及している様に、世話物
のリアルな場面として、しっかり芝居を引き締めていたと拍手ものです。
男優陣ばかり書きましたが、女優はやはり、後藤好子さんのアントニア
がすさまじく、いや怪演というより安定感のある芝居だなと感じ入った。
リタおばさんの小川由子さんが、スーパー一座の客演の方なのかもしれ
ないが、ピシッと締める、世話物の名脇役だなと思います。上手いなと。
踊りが見応え十分で、柴田しのぶサンの「踊りが好き」感たっぷりの舞
はじめ、バレエのプリマかしらと思う小顔の妖精?が目を引きましたよ。
昨年の「カルメン」とつながりもありつつ好対照で、いい芝居を見せて
もらって満喫したという気持ちです。17年間の熱演ありがとうございま
した。師走歌舞伎は、そんなこと言わせないで下さいね。頼みますよ☆
名古屋をどりですか~ふむふむ~9月6日昼の部が観たいかな。原さん
が出てるといいけど。相方をしょっぴくには玉三郎・菊之助の「二人道
成寺」の映像を見せて「こんなん出ますけど」と興味を引くのが早い☆
http://www.nishikawa-ryu.com/61nagoyaodori/61hayazuri2.jpg
和楽器のコンサートは興味ありますよ。歌舞伎に体が馴染んでいるので
