大阪松竹座を賑わす七月大歌舞伎で片岡仁左衛門丈が掛ける「三味線やくざ」を
観たいと思っていたが、観に出掛けない事に決めた。観る必要が無くなったのだ。
まず川口松太郎作の原作を読んだ。実に格好良く、小気味いい物語だなと思った。
しかし、御園座演劇図書館へ趣き、当代松嶋屋が掛けた松竹座と平成七年南座の
台本は収蔵されてない為、2000年御園座の五木ひろし公演の同作の脚本を読んだ。
心から感動した。感動を通り越して、涙がこみあげてきた。主人公・杵屋弥一の様
な男になりたいと心から思った。物語の舞台となる土地のひとつに箱根がある。
偶然にも結婚三周年旅行で妻が懇願する地だ。箱根の夜を創る事が僕の使命だ。
大阪に出掛けて独り歌舞伎鑑賞に興じている場合では無く、演るべき事が有る。
松嶋屋の同作は、スーパー歌舞伎の脚本等も手掛けられた奈河彰輔氏が、補綴と
演出にあたっている。対して五木ひろし版は、吉本哲雄・市川正の両氏が、脚本と
いう格好で脚色し、演出もされていてト書きまで読むことができた。自分が思う
台詞の抑揚で、飛び込んでくる文字を追いかけ、臨場感が沸いてくるのを感じた。
脚本を読むだけで心から感動できるという体験を、僕は身をもって初めて、した。
歌舞伎の舞台に掛かるのを見ずとも、原作者・川口松太郎氏が筆に込めた心意気
と、五木ひろしという役者の元に集結した才能達の結晶を読んだだけで、十分だ。
もちろん、松嶋屋さんの取材記事はじめ、松竹座・南座所演の筋書も目を通して、
奈河氏が寄せた文章が、再演では(当代の)初演時のものを少し書き替えている
だけなのだが、替える筆致に寄せる思いが伝わってきて、思いは猿之助丈までに
飛び、そこだけで涙が出てくる。御園座図書館で背中振るわす優男、奇妙かもね。
しかし今回、五木ひろし版「三味線やくざ」に出逢えた事は、僕の心の中に潜む
歌舞伎ロマンティシズムに火を付けた格好になった。僕は、まだ歌舞伎イケル☆
観たいと思っていたが、観に出掛けない事に決めた。観る必要が無くなったのだ。
まず川口松太郎作の原作を読んだ。実に格好良く、小気味いい物語だなと思った。
しかし、御園座演劇図書館へ趣き、当代松嶋屋が掛けた松竹座と平成七年南座の
台本は収蔵されてない為、2000年御園座の五木ひろし公演の同作の脚本を読んだ。
心から感動した。感動を通り越して、涙がこみあげてきた。主人公・杵屋弥一の様
な男になりたいと心から思った。物語の舞台となる土地のひとつに箱根がある。
偶然にも結婚三周年旅行で妻が懇願する地だ。箱根の夜を創る事が僕の使命だ。
大阪に出掛けて独り歌舞伎鑑賞に興じている場合では無く、演るべき事が有る。
松嶋屋の同作は、スーパー歌舞伎の脚本等も手掛けられた奈河彰輔氏が、補綴と
演出にあたっている。対して五木ひろし版は、吉本哲雄・市川正の両氏が、脚本と
いう格好で脚色し、演出もされていてト書きまで読むことができた。自分が思う
台詞の抑揚で、飛び込んでくる文字を追いかけ、臨場感が沸いてくるのを感じた。
脚本を読むだけで心から感動できるという体験を、僕は身をもって初めて、した。
歌舞伎の舞台に掛かるのを見ずとも、原作者・川口松太郎氏が筆に込めた心意気
と、五木ひろしという役者の元に集結した才能達の結晶を読んだだけで、十分だ。
もちろん、松嶋屋さんの取材記事はじめ、松竹座・南座所演の筋書も目を通して、
奈河氏が寄せた文章が、再演では(当代の)初演時のものを少し書き替えている
だけなのだが、替える筆致に寄せる思いが伝わってきて、思いは猿之助丈までに
飛び、そこだけで涙が出てくる。御園座図書館で背中振るわす優男、奇妙かもね。
しかし今回、五木ひろし版「三味線やくざ」に出逢えた事は、僕の心の中に潜む
歌舞伎ロマンティシズムに火を付けた格好になった。僕は、まだ歌舞伎イケル☆
