しばらくすると、恵美子はトレーに紅茶を乗せて戻ってきた。それを静かに三人の前に置くと、自分も三人と向かい合わせの椅子に腰をおろした。
「どうぞ」
そう言って、三人に紅茶を勧めた恵美子は、少し暗い表情で三人を見つめた。その表情を窺いながら、上川は内ポケットから青柳の写真を取り出し、テーブルに置いた。
「この人に見覚えはありますか?」
上川の問いに、恵美子はゆっくりと写真を手に取り、しばらく眺めていたが、やがてそれを上川に差し出しながら黙って首を横に振った。どうやら、見覚えがないということのようだ。
上川はそれをポケットにしまいこむと、続けてたずねる。
「実は、この人は先日何者かに殺害されてしまいました。そのひとの携帯電話の履歴を調べたところ、殺される直前までお宅に何度か電話をかけているんです。」
「電話?」
怪訝そうな表情で、恵美子が聞き返す。井村が続けた。
「ええ、電話です。覚えはありますか?」
恵美子は少し考えてから、重そうに唇を動かした。
「そういえば・・・・何度か無言電話がありました。何を聞いてもただ黙っているだけで・・・ちょっと気味が悪いなとは思っていたのですが・・・。」
「無言電話・・・ですか?」
井村が聞き返した。恵美子が黙ってうなづいた。
「いやがらせの電話ですかね?何か心当たりは?」
上川の問いにも、恵美子はただ黙って首を振った。
「いやなことを思い出させるようですが・・・殺されたご主人と無言電話に何か関連は思いつきませんか?生前誰かに恨まれていたとか、口外できないような秘密を持っていたとか・・・。」
優一の言葉に、恵美子が顔をあげた。
~つづく~
「どうぞ」
そう言って、三人に紅茶を勧めた恵美子は、少し暗い表情で三人を見つめた。その表情を窺いながら、上川は内ポケットから青柳の写真を取り出し、テーブルに置いた。
「この人に見覚えはありますか?」
上川の問いに、恵美子はゆっくりと写真を手に取り、しばらく眺めていたが、やがてそれを上川に差し出しながら黙って首を横に振った。どうやら、見覚えがないということのようだ。
上川はそれをポケットにしまいこむと、続けてたずねる。
「実は、この人は先日何者かに殺害されてしまいました。そのひとの携帯電話の履歴を調べたところ、殺される直前までお宅に何度か電話をかけているんです。」
「電話?」
怪訝そうな表情で、恵美子が聞き返す。井村が続けた。
「ええ、電話です。覚えはありますか?」
恵美子は少し考えてから、重そうに唇を動かした。
「そういえば・・・・何度か無言電話がありました。何を聞いてもただ黙っているだけで・・・ちょっと気味が悪いなとは思っていたのですが・・・。」
「無言電話・・・ですか?」
井村が聞き返した。恵美子が黙ってうなづいた。
「いやがらせの電話ですかね?何か心当たりは?」
上川の問いにも、恵美子はただ黙って首を振った。
「いやなことを思い出させるようですが・・・殺されたご主人と無言電話に何か関連は思いつきませんか?生前誰かに恨まれていたとか、口外できないような秘密を持っていたとか・・・。」
優一の言葉に、恵美子が顔をあげた。
~つづく~