武藤は顔を真っ赤にしながらベンチに戻ってきた。そこへ小野田が立ちふさがった。武藤は顔を上げて、小野田の顔を見た。
「武藤・・・気持ちはよくわかるが、馬鹿なことはよせ!」
小野田は武藤のしたことをとがめるように言った。
「監督・・でも・・・!」
「大石があんなことになった。報復したい気持ちは、みんな一緒だ。だが、それをしたら青島がやっていることと何も変わらない。」
武藤は不服そうに口をつぐんだ。そこへひとみが口を挟んだ。
「武藤さん・・・。武藤さんの気持ち、私もおんなじだよ。でも、あんなことしてほしくない。武藤さんはみんなのこと思ってくれてるし、わたしも武藤さんのこと大好きだよ。だから、武藤さんにはジャックみたいになってほしくない・・。」
「・・・涼風・・。」
武藤は唇を震わせながら言った。それ以上は言葉にならなかった。
「でも、うれしいよ。武藤さんがほんとにみんなのこと思ってくれてるのわかったもの。ありがとう、武藤さん。でも、もうあんなことしないでね。楽しい野球ができなくなっちゃうから・・。」
ひとみは、優しい笑みを浮かべながら武藤に言った。その言葉にも、その表情にも、武藤をとがめる様子はない。ひとみは武藤がしたことに対する批判より、武藤がみんなのためにそうしたことを感謝しているようにも聞こえた。
武藤は自分を恥じるようにうなだれた。確かに青島は許せない。だからといって、報復していいとは限らない・・。武藤は自分のことを攻めていた。
そのとき浅野が武藤の肩をたたいて言った。
「今度はバットで報復してくれ。次の打順はお前からだ・・!」
浅野も武藤を攻めることをせずに、言った。
武藤もその言葉に力をもらったように、大きくうなづくと、ヘルメットに手を伸ばしてそれをかぶると、武藤特性の重いバットを手に打席へと向かった。
~つづく~
「武藤・・・気持ちはよくわかるが、馬鹿なことはよせ!」
小野田は武藤のしたことをとがめるように言った。
「監督・・でも・・・!」
「大石があんなことになった。報復したい気持ちは、みんな一緒だ。だが、それをしたら青島がやっていることと何も変わらない。」
武藤は不服そうに口をつぐんだ。そこへひとみが口を挟んだ。
「武藤さん・・・。武藤さんの気持ち、私もおんなじだよ。でも、あんなことしてほしくない。武藤さんはみんなのこと思ってくれてるし、わたしも武藤さんのこと大好きだよ。だから、武藤さんにはジャックみたいになってほしくない・・。」
「・・・涼風・・。」
武藤は唇を震わせながら言った。それ以上は言葉にならなかった。
「でも、うれしいよ。武藤さんがほんとにみんなのこと思ってくれてるのわかったもの。ありがとう、武藤さん。でも、もうあんなことしないでね。楽しい野球ができなくなっちゃうから・・。」
ひとみは、優しい笑みを浮かべながら武藤に言った。その言葉にも、その表情にも、武藤をとがめる様子はない。ひとみは武藤がしたことに対する批判より、武藤がみんなのためにそうしたことを感謝しているようにも聞こえた。
武藤は自分を恥じるようにうなだれた。確かに青島は許せない。だからといって、報復していいとは限らない・・。武藤は自分のことを攻めていた。
そのとき浅野が武藤の肩をたたいて言った。
「今度はバットで報復してくれ。次の打順はお前からだ・・!」
浅野も武藤を攻めることをせずに、言った。
武藤もその言葉に力をもらったように、大きくうなづくと、ヘルメットに手を伸ばしてそれをかぶると、武藤特性の重いバットを手に打席へと向かった。
~つづく~