さて、わたしが登場人物を設定するときにどうしているか?

私の場合、登場人物のプロフィールをできるだけ細かく設定しています。身長・体重・学歴・家庭環境などなど、その人物のお話には出てこない部分も細かく設定しています。

登場人物はお話の部分でしか読者の目には触れませんが、登場人物が実在するなら、その人は物語に登場する以前に多くの経験をしているはずです。その積み重ねが、その登場人物の個性となっている・・そう考えているからです。

漫画などで出てくる登場人物のことを「キャラクター」といいます。キャラクターとは英語で「個性」ということ。その人の歴史こそが、人物としての個性を作るわけですから、見えない部分も設定としては大切ではないでしょうか?

そうすることによって、書き手である作者にもその登場人物のイメージがわきやすくなるということも、大きな要素でしょう。そうやって、ひとりの人物を育て上げて、登場させる。それが、とても大切だと私は思います。

「君との約束~約束から誓いへ~」では、第一部とは違い、いろいろな人物が登場します。とりわけ、氷室礼子の設定は、お話を進める上でとても重要な役割を担っていましたから、設定にはこだわりました。お金持ちのお嬢さんで、両親には溺愛され、わがままで自分勝手に育った礼子。彼女の価値観はその生活の中で作られました。「何か手に入れるために人が傷つくことより、手に入れる方を選ぶ」という、一見してねじ曲がった性格のようですが、彼女の中には「失うということ」が敗北と同じ感覚として根付いてしまっていたのでしょう。矢島とは対照的な礼子ですが、彼女は彼女なりの生き方を生活の中から積み上げてきたのです。

さて、次回はサブストーリの作り方です。