私が小学生のころのことです。

私はいつもどおりに自分の寝室兼居間で、横になりました。幼少時の霊体験はたいていこの部屋で起きていましたが、この日もそうでした。

夜中遅く、ふと目がさめました。金縛りではありません。
出入り口にはドアがなく、レースの暖簾がかけてあります。そのむこうはダイニングになっていて、暖簾を通して向こうがうっすらと透けて見えます。
レースののれんの向こう側にちらちらと小さな炎が見えます。ちょうどライターの火くらいの、小さな炎です。父がタバコを吸う人なので、夜中目がさめてきっとタバコを吸っているんだろうとおもい寝返りを打って入り口に背中を向けました。

すると、誰かが部屋に入ってくる気配が・・・。

「ん??」

わたしが振り向くと、入ってきたのは白い浴衣(着物だったかもしれません)を着た初老の女性でした。足音もなく、すーーーっとわたしの足元を通り過ぎると、仏壇の前でふっと消えてしまったのです。

夢???まさか???でも、どこかで見たような・・・・??

しばらく考えてみて、ふと仏壇の写真に目をやると、わたしはその人物がだれなのか、はっきり確信しました。

「ばあちゃんだ・・・」

まだ60台でなくなった、祖母だったのです。祖母がなにか気になることがあったのか、それとも遊びにきただけなのか、それは知る由もありませんが・・・。