新しい書庫を作ってみることにしました。

私の家系では霊感の強い人間が多くて、不思議な(ちょっと怖い?)話や体験が多いです。うちの中ではわたしの妹が一番その血をついでいるようです。私もちょっと怖い体験がけっこうあるのですが、自分でコントロールできるわけではないので、そういう体験をするときはいつも唐突です。

今日は第一回目なので、少し軽いものを・・

=そこにいたのは・・誰?=

一昨年の年末、私は父を亡くしました。まだ72で、原因は肺がんでした。長い間タバコを吸い続けていたので、仕方ないことかもしれません。
なくなる少し前、もう意識もあるのかないのか分からないころ、母と私、そして妹で病院に泊まることにしました。その病院はホスピスの病棟もある病院で、家族が泊り込むことに関しては結構寛容でした。個室の病室でしたが、3人で寝るのはちょっときつかったので、わたしは病棟のナースステーションのまえのサロンコーナーのソファーに横になりました。

少し疲れていたので、うつらうつらすぐしはじめました。しばらくすると、人が近づいてくる気配が・・・。ふと目を開けると、だれもいません。夜も電気をつけたままにしていて、明るいサロンはまったく変わった様子がありません。遠くでナースステーションのモニター音だけが聞こえます。
もう一度目をとじると、やはり人の気配が・・・目をあけるとやはりだれもいない・・・。
ホスピスのある病院ですから、こんなこともあるのかな・・・いったい誰???と、気配が生きた人間でないと感じながら、また目を閉じる。
なんどかそんなことを繰り返すうち、目を閉じたときにその「誰か」の姿が薄ぼんやりと見えてきました。

50台から60くらいの女性でしょうか?表情はよく分かりませんが、ずいぶんやせているように見えます。青いパジャマを身に着けて、点滴の棒を引っ張っています。その人が私の横に立って、じっと私を見下ろしています。
別に恐怖感も危険も感じませんでした。私は彼女に背を向けるように寝返りをうつと、彼女が立ち去るのをじっと待っていました。
やがて、気配が去り、彼女もそこから消えていました。

あとで、妹にもその話をすると、
「たぶん、兄貴のねていたソファーが生前の女の人の定位置だったんじゃない?それで、兄貴がいたもんだから、どいてほしかったんだよ、きっと。」
なるほど、そうかも。
「あそこホスピスもあるから、けっこうあちこちいたよ。夜中、一階の自動販売機のまえあたりは特に・・。」
あ~~~もう、言わんでいいって・・。

第一話・・終わりです~~。