久しぶりに東京方面へ出かけた。行きは上野駅へ、帰りは東京駅から帰ってきた。朝早い上野駅のパン屋さんのイートインコーナーは、7割が外国からの観光客で、いろいろな国の言葉が飛び交っている。英語、ドイツ語、スペイン語、中国語、わからない語。そのことをレジの店員さんはものともせず、堂々と対応されている。超かっこよかった。わたしはと言えば、駅で韓国人の方に電車を尋ねられた(JK~はどこですか?と聞かれた)のだが、路線についた記号だとわかっても、日本人のわたしはJKがわからない。帰宅してから調べたら、京浜東北・根岸線のことらしい(自分もスマホを持っていたのだから調べればよかったのに思いつきもしなかった。デジタル世代でないことを痛感した)。ならば、JKじゃなくてKTかKNじゃん、と思ったが、都心にはたくさんの鉄道会社の電車が走っているし、それらにも記号がついているから仕方ないか、と納得した。

 

某デパートでイタリア展というのが開催されていて、今日から第2弾というラッキーな時だったので、行ってみた。他にイギリス展とかフランス展もあって、都合がつけば覗いてみることにしている。催事場以外の売り場もイタリアカラーではないかと思い、催事場の下のほうの階に寄ったら、ベネチアンガラスの展示コーナー(日本人デザイナーの作品。ベネチアングラスを日本に持ってこられた方らしい)があったので、店員の方から、基礎知識を教えていただいた。作り方やデザインが生まれていく過程をはじめ、イタリア本土ではもっぱら食器の需要が高く、アクセサリーは(はっきりした色のものが)アフリカに輸出されていたのだ、とか、もともとはかなりの色数があったが、商売上売れる色に淘汰されてしまったとか、貴族の方は「すてきなお帽子が手に入ったのだけれど、ちょっと見に来ない?」みたいなときに、つけていかれたらしい、とか、とても勉強になった。昔のアクセサリーも展示されていたが、ほんとうに華があってきれいで、ノリタケのようなミュージアムがあればいいのにな、と思った。

 

食材とアイスクリームが目当てだった(ワインも結構出ていた)のだが、結局それらは一切見ずに、革製品やガラス、アクセサリー、絵画、帽子などを見て時間切れになった。それから美術画廊に寄ってすばらしい作品の数々を堪能してきた。

 

雨が降っていたので、傘を忘れた私はお土産を買いに電車でひと駅先の東京駅に行った。連休中で構内のおみやげやさんはごったがえしていた。最近はその人のスマホをのぞかないとなに人だかわからない。日本人かすらわからなくなっている。いくつか購入し、ついでに晩御飯用の駅弁を買って帰途についた。心が満たされたのか、いっこうに疲れを感じなかったが、寄る年波には勝てず、食後、すぐに爆睡した。

 

ゴールデンウィークだというのに、いつもと変わらない、私の休日だった。