昔、飼っていた犬たちのこと…生まれついた時から、犬たちは側にいた。今風な可愛く上品な血統書のあるような犬たちではなく、猟犬ゆえに気が荒く、ケンカ大好き、いつもどこかに怪我をしているような犬たちだった。
雪の積もる夜も外で寝る奴、土の中にいる百足や蛇をほじくり返してなぶりものにする奴、つなぐ鎖をブチ切って逃亡する奴、人間の子供が嫌いな奴、吐くほど食べる奴など、考えると賢いとは言い難い奴ばかりだった。
でも、私には優しい犬たちだった。常に前後左右について小さい私を護るように歩き、顔を見てはベトベトになるまで舐めてくる。
他所の犬や野生の獣に、牙を剥き、唸り、噛み付き、戦い、血だらけのままでも、遠慮なく私に飛びついてくる。
ボス、チビ、龍、福、熊、ビー、チビ、クロ、マル、マル
その最期を看取ってやることのできなかった犬たちもいた。
一匹、一匹の顔や癖を思い出して懐かしく考えていたら、なぜか、涙が溢れてきて流れた。
あいつら幸せだったのだろうか?

(ワンワン)