着工から5年、7200億円をかけて建設された新幹線の岡山~博多間393kmが開業した。そのスピードは、航空機が離着陸する時と同じ時速210km。コンピューター制御で管理された画期的な運転部門などに関心が集まり、111ヵ所というトンネルの多さも注目された。またこの日から、身体が不自由な人でも車いすごと新幹線に乗れるようになり、早速小倉駅からひとり乗車。しかしながら、今回の新幹線開業は、昭和39年の東京~新大阪間開通、昭和47年の新大阪~岡山間開通時の祝賀ムードに満ちたスタートとは異なり、騒音や振動をめぐるさまざまなトラブルが懸念されていたため、不安を抱えた出発となったのである。


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