私の自己紹介の代わりになる記事はこちら

 

 

 

なぜ真空脱泡器が必要なのか。

 

今回の記事では、レジン造形をされる方の悩みの種、微細な気泡について、私の対処法を共有するので、少々専門的な技術の話しになりますがご容赦ください。

 

 

前篇では、レジン造形で発生する、微細な気泡が大問題で、その解決のために真空脱泡器を購入したところまで、お話ししました。

 

前篇はこち

 

ではここで、なぜ真空脱泡器で、気泡をなくせるのかのご説明をします。この知識も正確な化学の知識ではなく、ネットで調べるうちに「どうも、そうゆうことらしい」という知識です。

 

 

レジンを気泡なく硬化させるためには、「レジンの中で(気泡の元となる)湿気に反応する成分を極力硬化前に反応させて気泡として排出させてしまい、硬化する時には大半の反応を終えてしまえば、ほぼ気泡なく硬化させられる」という事のようです。

 

その湿気と反応するのはレジンのB液(硬化剤)のイソシアネートというものらしいです。詳しくはないです。

 

 

真空脱泡器で気泡が防ぐ段取り。

 

では、どのようにして溶け込んでいる湿気を硬化する前に排出させるかというと、段取りとともにご説明します。

 

 

1:レジンのA液、B液を攪拌し、シリコーン型に注ぎ、その型を真空脱泡器に入れ、真空にする。

 

2:レジンは硬化に向け温度が上がりますが、真空の中では液体の沸点が下がり、簡単に沸騰し始めます。この沸騰により、どんどん溶け込んだ湿度が気体(たぶん炭酸ガス)として排出されます。

 

3:溶けていた湿気を完全に出し切るほど沸騰を待つ時間はないので、ある段階で真空から気圧を戻し、常圧にします。

 

4:すると今度は、排出しきれなかった湿気も、戻した気圧により強くレジンへ溶け込み、もう温度が上がっても気泡として現れることはできないくらいに溶け込みます。

 

5:その状態になるまでを、レジンの硬化開始時間である180秒よりも前に完了させる必要があります。遅れると沸騰中に硬化が始まってしまい、その泡が残ってしまいます。

 

 

以上が私の理解している真空脱泡器で気泡を防ぐ段取りとなります。何度も言いますが、正確な知識ではありません。実際の経験上で気泡を防ぐ事が重要で、その仕組みまでは理解しきれていません。

 

 

 

レジンの短い硬化時間の中での、具体的な時間配分。

 

しかしこの段取りは、秒単位の管理が必要なので、以下に、私の場合の時系列で再度、具体的な時間を入れて説明します。

 

 

実はこの流れも、1回ごとに記録をして、だんだん精度が上がってきたけど、まだ安定した方法ではありません。ご了承ください。

 

 

1:A液にB液を入れた瞬間がスタートの時間です。なおB液の方が比重が重いので「A液に対してB液を入れる」方が良いです。逆じゃなく。

2:まんべんなく素早く攪拌します。約10秒くらい。

 

3:シリコーン型にそのレジンを流しこみ、真空脱泡器の蓋をしてスイッチオンまでで30秒。

 

4:そこから完全に真空になるまでに約30秒くらいかかるので、スタートから約50秒後に真空になり、ボコボコ沸騰をしています。

 

 

5:そこからはしばらく沸騰が続きますので、ギリギリまで待ち、スタートから2分30秒くらいで、常圧に戻します。その後は真空脱泡器からシリコーン型を出して、普通に完全硬化を待ちます。

 

これでかなりの確率で微細な気泡が入らないきれいなレジンの硬化が成されます。しかし打率でいうと5~6割くらいかな。完全に気泡のないものは。

 

 

しかし気泡があったとしても、数えるほどになるので、そこまでできれば後は事後のレタッチで補修が容易なので問題なく、合格です。

 

 

そのレタッチの話は、これまたかなりの試行錯誤をしたため、話が長くなります。別な機会に改めてお話ししたいと思います。

 

 

オイルミストの処理。

 

なお下記写真、真空ポンプの上部左側に、緑のホースがつながている白いプラ容器がくっついているのがわかるかと思います。

 

 

これは、元々の部品ではなく、後から私が手作りで付けたものです。これはオイルミストを空中に飛ばさないための排出装置です。

 

 

このオイル式の真空ポンプは、作動させると構造的にオイルの細かいミスト、肉眼では薄い煙のようなものがどうしても発生してしまうらしいです。

 

 

「オイルミストトラップ」という高価な防止装置もあるようですが、私はとりあえず出どころをカバーしてホースで屋外へ排気するようなものをくっつけました。それをしないと、いつのまにか床や部屋中が油っぽくなってしまうらしいので。

 

 

ただし、この方法がちゃんと効いているのか、また問題ない対処法なのかは、わかりません。

 

 

 

騒音量について。

 

 

また、真空脱泡器はどのくらいの音がするのか。例えば夜、部屋で使って家族から文句を言われないか。なども非常に重要なポイントでしたが、しかし事前にはどーしてもわからない情報でした。

 

結局、音のことはわかならいまま購入しました。稼働させてみたところ、掃除機のような大きな音ではないですが、振動があるので、そこそこ腹に響くような低音でした。

 

そこで私は、家族からのクレームが極力出ないよう、音を遮蔽するケースをスチレンボードとウールプレートで作り、それで囲んで消音ボックスにしています。写真の白い部分はスチレンボードで、この内側にウールプレート(商品的には床材のタイルカーペットです)を張り付けて作りました。

 

 

また、後からですが簡易な騒音計でだいたいの感じを測ったところ、

 

 

消音ボックスに入れて稼働させると、「約58db」 →気にはなるけど、長い時間でなければ家族もがまんできるレベル。消音ボックスを開けて測ると、「約70db」→ちょっとうるさいかんじ。どちらも脱泡器のすぐそば20cmくらいのところで測りました。

 

要は、消音ボックスに入れていれば、真夜中に人が寝静まった状況では、振動も含めてうるさいけど、人が起きているなら、なんとか稼働できると思います。

 

 

 

 

ネット情報に感謝。

 

 

真空脱泡器がどうも良さそうだ、とわかってからも、どのくらいのパワーが良いのか、どの機種が良いのか、騒音はどのくらい出るのか、などの機材的な不明点や、また、実はどうやって使うのかさえ、レジンの硬化に使用している情報がほとんどありませんでした。

 

 

まさに暗中模索の中、さまざまなネット情報の断片を集めて、ようやく推測交じりにも使い方がわかってきました。これは本当にネット情報に感謝したいです。

 

 

そこで今回は、同じような検討をされる方に、少しでも役立てばと思い、かなり細かく、専門的技術的な長い話しになってしまいましたが、なるべく詳細に書かせていただきました。ホントはまだまだ、さらに細かいコツなどもあるのですが。

 

 

今回はひとまずこのくらいまで。長い記事にお付き合いいただき本当にありがとうございます。

 

 

なお、下記はこの真空脱泡器を使って作ったネコ作品たちのギャラリーサイトです。もしよろしければ、のぞいてみてください。

 

 

●ベニエダのHP

https://benieda.com

 

 

 

また、作品はCreema、minneにて、ご購入も可能です。万が一ご興味をお持ちいただければ、ぜひご検討ください。

●Creema ベニエダのページ

https://www.creema.jp/c/benieda_c/item/onsale 

 

 

 

●minne ベニエダのページ

https://minne.com/@benieda