♯22『死の床に横たわりて』
ウィリアム・フォークナーの小説のタイトルから。
タイトル通り、人間の死について書かれている本です。
そして、『死の床に〜』のタイトルを見て、原作既読組はほぼ全員が
「あ〜、今週は英二のあそこまでやるんだ」
「辛っ」
「しんどい」
と、思ったはずです。
それでも一度乗ってしまったジェットコースターからは途中下車することは出来ずに、お腹に鉛を呑み込んだような気持ちでテレビの前に。
あらすじを簡単に。
マックス達を人質にとられてしまったアッシュは、フォックスの前に姿を現し、投降する。
マックス達は国立精神衛生センターに連れていかれ、アッシュは別の場所に連行される。英二、シン、ケイン、ジェシカはアッシュを追いかけるが、そこでアッシュはフォックスから暴行を受けていた……みたいなお話。
アッシュを性的支配する大人はたくさんいるが、フォックスは精神的に捩じ伏せる為の暴力としてレ○プしてるんだよね。
人の心を踏みにじるのにレ○プが一番手っ取り早い、と思っているのではないか、と。アッシュに性的魅力を感じたわけでも、ゲイなわけでもなく、ただ支配するためだけの行為。
あ〜イヤだイヤだ
「おれは誰にも支配されない お前たちには負けない おれの魂をかけて逆らってやる」
アッシュの魂の叫びに心が痛い。
幼い頃からレ○プされる度に、アッシュはたった独りで自分を抱きしめて、震えが治まるを待ってたんだね。
「大丈夫だ …少し休めばなおる」
震えるアッシュ(ケインの手を振り払う姿)を見て、英二は瞬時に何が起こったかを悟り、何も言わずに抱きしめる……。英二の腕の中で少しずつ震えが治まっていくアッシュがね……。もうね……
ジェシカ姉さんも同じ目にあったので、すぐに気付いてたね。
「どうしてそんなに冷静でいられるの 私 立ちなおるのに半年かかったのよ」
「立ちなおるのに 半年かかっていたら おれはとっくに死んでる」
それがアッシュのいる世界……。
アッシュと英二の二人の掛け合いはいつでも和む。
ジェシカ姉さんと一緒に保護を受けろ、と英二を諭す場面でのアッシュの百面相が良かった。癒された。
「おにいちゃん 大活躍だったもんね」
対英二の時だけ、アッシュの表情は豊かになる。
「かわれるものなら 君とかわりたいよ アッシュ」
「結局最後はみんな――君に頼ることになる」
「もうこれ以上 君を危険なめに 遭わせたくないよ」
「もう戦わせたくないんだ… 銃を持たせたくない…」
必死で訴える英二を呆然と見返すアッシュ。
きっとそんなこと、はじめて言われたのだろう。
アッシュに銃を与え、利用しようとする人間はいっぱいいたけど、その反対はいなかった。
で、「――ありがとう おれもお前のようになりたかった」とアッシュ。
「ありがとう」の声のトーンが今まで一番って言うくらい優しさに満ちていた
「君を失いたくないんだ 君のためならなんだってする」
原作では日本語を教えているシーンで、英二が「さよなら」を教えているシーンは出て来ないんだよね。
でもその後、英二が「そんな日本語教えなきゃよかった」と後悔しているので、英二が教えたのは間違いない。
アニメは原作にはないオリジナルでアッシュに「さよなら」と言わせ、ダメ押しで紙に書いた「さよなら」のメモを見せる……。
何、そのメンタルにくる演出
お陰で海外のファンサイトでは英二が死んだことになってたわ。
その他、印象に残ったシーンは
マックスがアッシュに逃げられたフォックスを笑い飛ばすシーン。本当に愉快そうで、私も愉快でした
あとは英二を撃ったチャイナを蜂の巣にしている時のアッシュの表情ね……。
忘れないよね
最後にアッシュ……。
なめくじとキス出来るなら、私とも出来るんじゃね と思ったことはここだけの秘密です。
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