弁護士の萩田です。
厚生労働省の「これからの労働時間制度に関する検討会」は、また、裁量労働制の拡大を目論んでいます。
裁量労働制は、働き方改革関連法の制定過程において、安倍首相(当時)が「一般労働者より(労働時間が)短いというデータもある」と言い導入しようとしたものの、それがウソと発覚し、導入がとん挫したことがあります。
厚労省が2021年6月25日に公表した「裁量労働制実態調査」によると、1日の平均労働時間は、裁量労働制が適用されている労働者9時間、適用されていない労働者8時間39分、でした。
裁量労働制は長時間労働を増やすだけの制度です。労働者側にはてメリットはありません。裁量労働制の適用対象拡大には反対です。