今年、雇用保険料を引き上げる予算が組まれます | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

弁護士の労働問題解決講座 /神戸

労働問題で活躍する弁護士が,
解雇・残業代・労災などを解決し
あなたの権利を,100%追求する
ノウハウをblogで紹介します。

弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。

昨年末、鈴木財務大臣と後藤厚生労働大臣の協議により、2022年10月から、雇用保険料率を引き上げることを決めました。

具体的には、
・失業等給付 0.2→0.6%
・育児休業給付 (すえおき)
・雇用保険2事業 0.3→0.35%


雇用保険料(失業等給付、育児休業給付)は、労使折半が原則になっています。
雇用保険2事業(雇用調整助成金などの原資)の保険料は、全額使用者負担です。

これはすべてコロナのせいです。
コロナ拡大で雇用調整助成金の支給が増大し財政が悪化したためと政府は説明しています。

しかし、雇用保険料等は、労使だけが保険料を負担する完全保険方式ではなく、政府からの拠出金(国庫負担)もあります。

コロナ拡大の対策として雇用調整助成金の支給が増大したというのであれば、コロナ対策という政策によって引き起こされた面が強い。
したがって、コロナ対策費と考えれば、国庫負担によって雇用保険料をまかなうのが本筋ではないでしょうか?