会社を辞めた後で残業代を請求します | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
 
かなり昔、「会社を辞めたい。その後で残業代を請求したい」と相談を受けたことがあります。
 
そのときは、残業代請求する際に必要な資料を説明しました。
タイムカードはあるか、パソコン、携帯電話(今はスマホ)、カードキーなどが労働時間の証拠になります。
 
このように説明したところ、
「労働時間が分かる資料は何もない」とのお返事でした。
 
その後のやりとり
「これからは資料を意識的に集めた方がいいです。
 過去分の残業代請求は難しいと思います」
「残業代はいつまで請求できますか」
「賃金の時効は2年なので、2年分の請求はできます。でも過去分は証拠がないから難しいと思います」
「それなら、2年間働いた後で会社を辞めます。それまで、残業していることの証拠を集めます」
こんなやりとりでした。
 
しかし、2年もの間、労働時間の資料を意識的に集めることは難しい。
また、退職を2年も先延ばしにすることが、本当にその人にとってよいのか。
たとえば、早く転職するほうが良い場合もある。
その人が何をしたいのか、見極めることが必要です。