朝三暮四と和解 | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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大岡越前ではなく、徳川吉宗です。

和歌山城前にある銅像です。

 

弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
 
朝三暮四という四字熟語は、目先のことしか考えない愚か者のことを言います(異説あり)。
 
猿のエサを朝3つ・夕方4つのドングリに減らそうとしたら猿が怒ったので、朝4つ・夕方3つにしたら猿はドングリが増えたと思って喜んだ、というお話です。

弁護士が和解交渉をするときは、朝三暮四に気をつける必要があります。
 
たとえば、5万円×20回の分割払いが良いか、90万円の一括払いが良いか、こういう選択肢を検討する場面があります。
 
(支払ってもらう立場)
合計金額でいえば5万円×20回のほうが良い。
しかし、きちんと支払ってもらうなら一括払いのほうが安心である。
 
(支払う立場)
収入や資産が少ない場合は、5万円×20回のほうが良い。
しかし、分割払いの回数が多いと、銀行振込の手数料が巨額になる、というジレンマがあります。
 
目先の利益ではなく、依頼者にとって本当にベスト・ベターな選択肢を見つけ出す難しさを自覚しないと、朝三暮四になってしまう。
そんなこともあります。