法廷での手錠・腰縄は人権侵害です | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。

 

和歌山県で近畿弁護士会連合会の人権大会がありました。
私も、実行委員のメンバーとして出席しました。
寸劇にも出演しました。

人権大会のシンポジウムは、「法廷での手錠・腰縄は人権侵害」をテーマにしました。


勾留されている刑事事件の被告人は、手錠・腰縄をつけて裁判所に送られてきます。
裁判が始まると手錠・腰縄ははずされます。

 

しかし、裁判が始まるまでは、裁判所の中でも手錠・腰縄をつけたままです。
これは、極悪人のようで格好が悪い。
刑事裁判では、被告人に無罪の推定がはたらくのに、おかしい。

そういった問題意識で、シンポジウムを行いました。

 

ヨーロッパや韓国など海外調査もしました。
すると、法廷の中まで手錠・腰縄をつけて連行されるのは日本だけということが分かりました。
それどころか、「お縄を頂戴する」というのは日本だけの特殊な風習で、腰縄はヨーロッパにはないようです(手錠だけ)。

取調べの可視化(録音・録画化)も、他の東アジア諸国のほうが日本よりよっぽど普及しています。

 

刑事裁判では、日本は、すでに、世界の中でも「人権後進国」になっています。

 

手錠・腰縄を裁判所でつける慣行を止めさせるよう決意したシンポジウムでした。