解説・「働き方改革」法案要綱 | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。

 

「働き方改革」は、折に触れて意見を述べてきました。

今回ついに、立法化に向けて動き出しました。
厚労省が法案要綱を審議会に示したのです。

 

中味は、かなり問題があります。

 

1 残業規制が中途半端
 残業規制が法律に書かれることは画期的です。
 中味がそれほどよくない。
 事情により月100時間未満までは残業OKになっています。過労死ラインです。過労死遺族の団体は批判しています。

 

2 残業代を払わなくてよい労働者群を作る
 「高度プロフェッショナル」にあたる労働者には時間外労働規制をしないこととする。
 残業代をゼロにするだけでなく、過労死のおそれが高まります。
 良いことなし。

 

3 非正規労働者の格差是正
 もともと同一労働同一賃金を目指すとしていました。
 しかし実際には、人材活用の仕組みなどによっては賃金などに格差を設けてもよい、ということになりました。
 少し改善されるが、期待はずれ。

 

4 その他
 インターバル規制を設ける(努力義務)ことは、少し前進といえそうです。

 

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