配転、出向、転籍の違いって分かりづらい | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
 
以前、転勤、出向の話を書きました(関連記事)。
ところが、配転、出向、転籍は、分かりづらいです。
そこで、少し説明します。
 
1 配転(転勤)
 会社の中での人事異動。勤務地変更を伴うと、転勤とよばれる。
 配転命令は、配転を命じる根拠(就業規則)があれば、権利濫用でないかぎり有効。
 
2 出向
 在籍企業の従業員としての地位を残したまま、他企業で働くこと。
 出向命令は、出向を命じる根拠(就業規則)があれば、権利濫用でないかぎり有効。ただし、出向先の労働条件が明らかになっているなど、1より具体的な根拠が必要。
 
3 転籍
 在籍企業の従業員としての地位を終了させて、他企業で雇用されること。
 転籍命令は無効(労働者の同意がかならず必要)。 
 
これをパッと区別できないと、上司から呼び出されたときに混乱します。
ここで、注意すべきことは、上司から呼び出されたときに、その場で深く考えずにサインをすることです。頭が混乱した状態でサインをすると、あとでひどい目に遭います。
 
かならず、1日おいて回答するなどワンクッションを置きましょう。
p.s.
神戸はクマゼミがうるさいくらい鳴いています。
東京や静岡(実家)や東京なでではクマゼミは圧倒的少数派ですが、神戸も昔はクマゼミがいなかったそうです。南方系のセミが、地球温暖化で北上中! ということでしょうか。