こんにちは、弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
仕事にミスはつきものです。恥ずかしながら自分もミスを犯します。
「ミスは悪いことではない。重大なミスと、同じミスを繰り返すことが本当のミスである」
サラリーマンをしていたときだと思いますが、こんな言葉を言われたことがあり、以来、自分の座右の銘にしています。
弁護士は上司から注意されるということがないので、サラリーマン時代の貴重な経験だったと思います。
労働現場でのミスは、当たり前なので、賠償不要が原則
さて、今回はミスの話です。
仕事でミスをして会社に損害を与えた場合、上司から注意される(程度によっては懲戒)ことはありますが、損害賠償しろと言われることはありますか?
ミスを賠償しろという会社は普通はありませんが、このごろは増えているみたいです。
会社に許容性がなくなってきたからでしょうか。
労働現場でのミスは、当たり前なので、賠償不要が原則
賠償すべきかという質問に対しては、「原則として賠償不要」と答えています。
労働者を使用して事業をする以上は、ある程度のミスは業務に伴って不可避であり、それは会社が負担すべきリスクだからです。
たとえば喫茶店でお皿を割った場合など、かならず一定の割合でお皿を落として割ることもあるわけだから、いちいち賠償になったら大変です。
重大なミスでも、全額賠償しなくてよい
また重大なミスをした場合でも、全額の賠償責任が発生することはまずありません。
ですから、ミスを理由に賠償や解雇などを言われた場合でも、そのまま応じる必要はありません。
減額交渉なども必要になることがあります。不安になったらご相談ください。
なお、ミスではなく、横領とか窃盗のような犯罪行為の場合は、全額賠償が原則です。