同性カップルに、一緒に家族として、この世で一番小さな共同体を作って、助け合って生きていく、という誓約を認める証明書を導入する自治体が出てきたことには、一歩踏み込んだ画期的なことで、待ち望んでいた人たちには、福音となったことでしょう。

でも、ひとつ、腑に落ちません。
それは、夫婦別姓を望んで、婚姻届を出せずにいる事実婚夫婦には、パートナーシップ証明書さえ、発行されないという現実です。

二人ともクリスチャンであるため、カトリックの教会法上の結婚もしていて、当然披露宴もして、共有で持ち家もあり、生計を共にして10余年。けれど、夫婦いずれかの姓しか選べない現行法に阻まれて、夫婦となれないどころか、両性であるがゆえにパートナーシップ証明書さえ、発行されない、そんな夫婦を知っています。

某生保さんは、パートナーシップ証明書があったら、他人を配偶者として受取人にできるようにご検討されているとか。事実婚夫婦が相互を受取人にすることは、お認めにならなかった会社さんなのに、随分早いご対応でいらっしゃることに驚いています。

両性の同意によって結婚を望む者には何も与えられず、そもそも新機軸での結婚を望む者には望むもの以上のものが与えられるという現状に、腑に落ちる説明を探す、今日この頃です。