ミステリー小説「ルパンの消息」
横山秀夫 光文社文庫 2009年刊のミステリー推理小説
今はもう伝説になっている3億円強奪事件を背景にした殺人事件を追う推理小説。
3人の悪たれ高校生が「ルパン作戦」と名付けた悪事を計画し実行に移す。
悪事とは、試験問題を校長室の金庫から盗みだそうというもの。
不良の3人だが、天才的な作戦を立案する。
私の会社に欲しいくらいの企画力と実行力のある人材です。悪事の天才!
3人は、金庫破りに成功して、扉を開いた途端、腰を抜かさんばりに驚愕する。
金庫の中から転がり出て来たのはマドンナ教師の死体だったのだ。
さぁて、どういう事か、犯人は誰なのか、マドンナはどうして殺されたのか。
ミステリー小説の始まりだ。
事件当時は、警察はズサンな捜査をしていて、自殺として片付けた。
それが、15年が経ち、時効寸前になって、新事実が出てきて再捜査になる。
大大的に捜査本部が設置され、15年を遡って事件を洗い直していく。
執念の刑事達の戦い。学校内部のドロドロな人間関係。
担当刑事は事件の全貌を暴くことに成功し、解決する。だが時効という壁を破れたのか?
ドロドロのドラマだけど、純愛物語もありホッと息がつけた。
僕は本筋ではないストーリーの背景に気を取られました。
男と女がただ好きだ、というだけで結婚してはいけないのだ。
今の時代、結婚をあまりにも軽く考えていないか。
結婚式での「死が、二人を分かつまで」の誓いは単なる儀式ではないのだ。
余りにも簡単に離婚してしまうカップルの多さは、もしかして殺人よりも酷い悪なのかもしれない。
子供を産んで育児を放棄する親の無責任さは読んでいて、憤りを憶える。
作家の横山秀夫も僕と同じに思いながら書いていたのでは。
僕の評価は★★★★★です。