ピンク・フロイド ザ・ウォール |   初回限定

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$  攻撃続行中-ピンク・フロイド ザ・ウォール



ピンク・フロイド! それはロック・シーンという世界に築き上げられた巨大な城だ。最初に築城が始まったのは60年代の半ばのロンドンのアンダーグラウンド・シーン。まだ世間が3分台のヒット曲にしのぎをけずっている頃、ピンク・フロイドは既に彼等なりのやり方の
インプロヴィゼイションで音迷宮を作り出していた。

それから約半世紀の時が経ち、今やピンク・フロイドという巨大な城の中空にはもう雲がかかり、謎が謎をはらんでいる。グループとしての活動は1994年にリリースした「対」に合わせてのツアーを最後に休止しながらも、2005年の7月2日には世界9ヶ国で行われた地球規模のロック・イベント"ライヴ8"で24年ぶりにロジャー・ウォーターズが復帰してパフォーマンスをしたこともその謎に拍車をかけた。訴訟騒ぎを経て1987年に新生ピンク・フロイドをスタートさせたデヴィッド・ギルモアは自身のソロ・コンサートでも、ピンク・フロイドの名曲を必ず演奏しているし、ロジャー・ウォーターズも1990年に東西ドイツがひとつになり、ベルリンのポツダム広場で世界各国からトップ・アーティストたちを集めて『ザ・ウォール』の再演ライヴを実現させたのをはじめとして、ソロ・コンサートでの売りはピンク・フロイド時代の名曲である。

だから、僕は思う。20世紀のメイン・カルチャーであるロック・シーンが生み出した最大のグループがビートルズであることに異論を唱える人は誰もいないだろうが、同じようにイギリスから世界を征服したピンク・フロイドはビートルズと表裏一体を成して存在している。
そしてピンク・フロイドはビートルズが数え切れないほどのフォロワーとギネス・ブックに載るほどのカヴァー曲を生み出したのに、ただのひとつのフォロワーもカヴァーもなく、世界中にもはや"ピンク・フロイド信者"と言っても過言ではない信奉者を何百万、いや何千万と持っている。彼等が作り上げたアルバムはどれも例外なく大量生産大量遺棄されてきたポップ・ミュージックとは一線を画していて、聴く者に探究の旅をさせてくれる。

ライヴ盤やコンピレーション盤を除くと全部で14枚あるオリジナル・アルバムが、どれも歴史でありながらノスタルジアにならないのがピンク・フロイドの凄いところだし、60年代、70年代、80年代、90年代と続く4つの時代を彼等の音楽と旅することはロックが映画や美術と同じレベルで語られ、評価されるようになってきた21世紀の現在、かけがえのない楽しみであり、ロックがロックとして存在していた時代の素晴らしさを実感させてくれるとともに"ロック・クラシック"という言葉も頭に浮かんでくる。

そう、ここではっきりと書いておきたいのは、億単位のレコード・セールスとか、百単位のチャートの記録ということで"巨大"なグループの名を欲しいがままにしているピンク・フロイドだが、重要なのは彼等が構築した音楽の本質的な意味での奥深さ、凄さなのである。今回のジェイムス・ガスリーによる最新リマスタリング、ピンク・フロイド時代からずっと仕事をしてきたストーム・トーガソンの新しいアートワークが施され、紙(デジ)スリーヴの形でオリジナル・スタジオ・アルバム14タイトルが一挙にリリースというのはそうした面でも、最高にうれしいプロジェクトだ。僕はまたこれで"ピンク・フロイド信者"が増えることを確信してやまないし、新しい旅が出来ることで心が震える。ピンク・フロイドとの旅には終わりがない。

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