だいぶ前のお勉強会でもチラッと出てきたこの『LRS』なのだが、
前回はどうにも分からなくてしっくりこなかった。
今回、スーザン・フリードマン博士とケンのおかげで前より詳しいお話しを聞けたので、そこを紹介していこうと思う。(上手く説明できなかったらごめんね💦)
LRSとは
こんな段落名付けといてなんだけど、これが解釈の名前なのか?手法の名前なのか?それすらもちょっとよく分かってないのだけれど・・・。
まぁ、とりあえずLRSっていうのは、
エラーが起きた時に数秒人間が止まる事によって、犬に負担をかけずにスムーズに修正をかけること。
らしいのですが、
前回はこれの説明を聞けば聞くほどこんがらがっていったのです。
混乱の原因
LRSをネットで検索すると、数名のトレーナーさんが書いた記事がヒットするのですが、それがタイムアウトなのか?LRSという別のものなのか?がごちゃ混ぜに書いてあったり、小難しい専門用語が並び読むのがしんどかったり、その専門用語自体が正しい使われ方をしているか?も確認する作業があり、それらが本当に頭をごちゃごちゃにしてくれたのです。。
私の頭が悪いせいもあるんだけどね。でも私で理解できないなら一般飼い主さんはもっと理解できてないと思う
で、今回私は、LRSの理屈より、その概念や解釈に目を向けようと思います!
その方が絶対分かりやすいと思うから。
LRSの特徴
先ず、タイムアウトなどとの違いを知るために、LRSの特徴を書いていこうと思います!
・犬が既に習得している行動のエラーに対してのみ使う
・人が止まる『間』は1~3秒
・次に犬にとってもらう行動のキューは確実に成功するものであること
・1回のセッションや同じキューで何度もLRSを使う事があれば、それはLRSではない。
これらが他の似たようなものとの違いになるのかなぁ。と思います。
実はあんまりおススメできない
このLRSってきちんと理解して、さらに実践で意識的に出来る人ってかなりのハイスペックな人だと私は思う。
ケンも同じような事が理由で、
「これはあんまり飼い主さんやトレーナーの卵さんにはおススメできない」
とハッキリ言っている。
実際にお勉強会でも、前にLRSの話しが出た時の解釈と、今回の解釈とでは皆さん大きな差があったんじゃないかな?
前回では「これ、知らず知らずのうちにやってた!」という人が多かったのだけれど、多分その中にはLRSではないものも含まれていたと思うんだよね。
例えば『犬が既に習得している行動でエラー』というところに、『まだ習得できていない行動でのエラー』が含まれていたり、
『止まった後のキューは別の行動のキュー』も『同じキューを出している』とかね。
『犬への負担が少ない』という書き方が他のLRSを説明してる記事にも書いてあったけど、だからと乱用するものでも無いし、そもそも乱用するような事があるなら、それはもう環境設定やプラン自体が破綻してる状態。
この辺の説明がちゃんと書かれてる記事が、前に探したときにばーっと見たところ、どこにも無かったんだよね。
この説明が無いのはかなりの致命的問題だと思う。
『犬に負担が少ない』とだけしかなかったら、使いたくなるじゃない笑 ねぇ?
LRSよりも大切なこと
ゲストスピーカーのスーザンも言ってる。
正解行動がスムーズにできるように、あらかじめしっかりと環境設定をすること。
間違うことが悪いことではなく、それをどう修正するかが大切。
LRSは目的ではなく、手段の一つであって、LRSを使う事にこだわらなくていい。
ケンも言う。
エラーが出た時に、人がプチパニックになり、動けなくなってしまったり思考が止まる事で犬の集中力が切れることが問題。
LRSは考える猶予を人側に設けている。
流れるように次へ進めないのであれば、きちんとセッションを一度終わらせて、プランを練り直した方がいい。
と。
結局LRSを使うことで、逆に人や犬が混乱したりしてしまうなら、使わない方が良いし、
何より、そもそも彼らが行うトレーニングというのは、エラーレス(エラーを最小限に抑える)であって、その中でたまたま出たエラーに対してLRSを用いているというわけだ。
エラーが初めから起こる前提のプランは、そのそもそもが間違っているので、LRSとか言ってる場合ではない。
しかもデモ動画では、あのケンですら「動画を後から見直したらLRSになってたんだよね。本当は別の目的で撮ってたんだけど笑」ていうレベルのものなので、意識的に「これはLRSだ!」と行う人というのはかなりレアでハイスペックであろう。。