タイのガモンホスピタルで性別適合手術をしてから1年後の記録です(MtF)
戸籍変更も終え、いよいよ仕事探しを開始しましたが、待ち受けていたのは厳しい現実でした。
ダイレーションのその後
まずはダイレーションのその後の経過のついて。
ダイレーターのサイズアップがなかなか痛くて怖くて、特に2→3が相当時間がかかりました。はるみさんにも言われていたけど、とにかく急がず続けることが大事で、そのうちあんなに大きな5まで到達していました。
手抜きになっていくセルフダイレ
手術から半年までは1日2回していましたが、それ以降は特にどう減らしていくか説明を受けていなかったので、自分の判断で1日1回にして、1ヶ月経つ毎に週に行うダイレーションの回数を1日ずつ減らしていきました。
1年経つ頃には週に1回になり、仕事が忙しくなるとさらに間が空いたり、だんだんとおざなりになっていきました。結構ダイレあるあるなのかもしれません…
そうすると、だんだんと大きなサイズがきつくて入るまでに時間がかかり、さらに簡単に済まそうとサイズダウンしていきました。最終的にサイズは3まで深さは10cmぐらいまでしか入らなくなりましたが、ムリなく続けられるギリギリなので私の場合はそこで落ち着きました。
また私のケースですが、ダイレーターがどうも硬くて痛いなと思ったので、NLSなどでいわゆる大人のおもちゃを利用しました。
先のダイレーターと同じぐらいのサイズのディルドが柔らかくて入った後の固定もしやすかったので愛用しています。
また潤滑剤としてブランシークレット シックもここで買えますが、私はこれが一番痛みが少なく愛用しています。
個人差はありますが大事なのは続けられることだと思いますので、自分に合ったダイレスタイルが見つかればいいなと思います。
難しくなった仕事探し
戸籍の性別や名前の変更が終わってから、仕事探しを開始しました。
この頃は自分がトランスジェンダーだという意識が強く、それまでのようにすぐに仕事につくのは難しいと考えていました。
実際、飲食店に募集して面接をしましたが、特に説明もなく落ちました。
後から考えればパス度がかなり低かったので、しかたがないのですが、ここからあれこれ試行錯誤していきます。
まずは在宅ワークで仕事を探そうと、クラウドワークスやランサーズを初めて登録しました。文字起こし、Webライター、動画作成などはどれも経験がなく、色々調べていくと場合によっては非常に低賃金の設定もあることが分かりました。
Excelなどは仕事で使っていたこともあるので、在宅ワークの事務の仕事を募集して、オンラインで面接をしましたが、こちらも落ちました。
次に利用したのがタイミーでした。こちらも初めてでしたが、面接もなくいきなり職場にいくので、とりあえず仕事をすることはできました!
物流の仕分けや飲食店の洗い場などをいくつかしましたが、労働的には結構きつく、やはり声や立ち振る舞いなどパス度が低かったので、びっくりされたり、ヒソヒソ笑われたり、配慮パスをされる状況でした。
かなり精神的に堪えましたが、周囲の人から見れば私が特異なだけで、私が迷惑をかけてしまっていると思いました。なので、パス度の何が足りないか考え、声を女性のように発声する練習や、メイクの初心者向けの動画を片っ端から見て必死に続けていきます。
そんな生活を続けているうちに、タイミーで何回も行っていた所でそのままバイトで採用してもらえました!
もちろん職場では最初は男性扱いされたり、若い人にドン引きされたり色々でしたが、ひたすら耐えて耐えて仕事だけは支障なく続けていきました。だんだんと周囲の人が慣れてきたのか、警戒が解けたのか、危害はないと認知されたのか、少しづつ受け入れてもらえるようになりました。
そんなギリギリの状態でしたが、何とか仕事にありつけたことが嬉しいと思える境遇になっていました。やはり思っていた通り、性別が変わってからは仕事につくのが難しいということを実感しました。
諦めないことが大事
このように女性化があまり進んでいない状態で性別変更をしても、すぐに社会に馴染んでいくのが難しい人が私以外にもいるかもしれません。
私の実体験のようにあれこれ仕事を探してみてもなかなか決まらないかもしれません。いきなり違う性別で人生をやり直すようなものですから、うまくいかないことだらけです。
周りの反応から、自分の足りない部分(パス度)を受け入れて改善していくことは、非常に痛みを伴いますが、これを続けていくしかありません。心が折れてしまう人がいることも共感できるかもしれません。
でも私みたいに足掻きながらも続けていれば、いつかうまくいくケースが見つかると思います。諦めずに、でもダメ元でいいやとマイペースに続けてみて下さい!