●綱島・大倉山「ピアノ・リトミックひびき」
「音楽の原点、この曲は「歌」?それとも「踊り」?」
こんにちは!金曜日クラス担当の安相です。
突然ですが、新しい曲の譜読みを始めるとき、皆さんはまず何を考えますか?指使いやリズムも大切ですが、その曲の「本質」を見極めるための素敵なヒントがあります。
それは、その音楽が「歌(うた)」から生まれたのか、それとも「踊り(おどり)」から生まれたのか、という視点です。
クラシック音楽の長い歴史の中で、音楽は大きくこの2つのルーツに支えられてきました。イタリア語では、歌は「アリア(Aria)」、踊りは「ダンツァ(Danza)」と呼ばれ、対照的なものとして大切にされてきました。
まず「歌(アリア)」のタイプの曲。 ショパンの「ノクターン」やメンデルスゾーンの「舟歌」などが代表的です。こうした曲では、人の声が切々と想いを伝えるように、息の長いメロディを滑らかに繋いでいく「カンダビレ(歌うように)」という表現が求められます。
一音一音を独立させるのではなく、次の音へ、また次の音へとエネルギーを繋いでいく弾き方がポイントです。
一方で「踊り(ダンツァ)」のタイプの曲。 モーツァルトやベートーヴェンの「メヌエット」、ショパンの「ワルツ」や「マズルカ」などがこれにあたります。
これらは元々、人々がステップを踏んで踊るための音楽です。そのため、「一定の正確なリズム」や「弾むような拍動感」が重要になります。地面を蹴って跳ねるような軽やかさや、優雅なステップを想像しながら弾くと、音楽ががぜん輝き出します。
面白いことに、一つの曲の中で「右手は歌っているけれど、左手は踊りのステップを刻んでいる」という場面もよくあります。例えば、美しいメロディの下で、左手がズン・チャッ・チャッというワルツのリズムを刻んでいるような場合です。
「この部分はアリアかな?それともダンツァかな?」と想像を広げてみてください。曲のキャラクターを理解することで、ただ音を追うだけではない、あなただけの豊かな物語が音楽に宿るはずです。



