☆１０月１日☆
教室に葵先生が入り
日直の号令で挨拶をして始まった社会。
今日は、着席した途端に
葵先生「ノート見せて」
前回の授業確認のため、声を掛けられた。
いつもは、出席確認してからだったので
若干、慌てる私。
私「はい」
ノートを取り出し、渡した。
すると、今度は
先生の右手がペンを持つ形になり左右に動いた。
…ボールペン使いたいのかな？
ガサゴソさせながら、筆箱からボールペンを見つけ
手を伸ばして待っている先生に
私「はいっ」
ボールペンを渡すと、出席確認を始めた。
ノートは先生確認後、すぐに帰ってきた。
前回同様、無言で返してくれるんだろうなぁｗ
と、思っていると
小声で確かに聞こえた
葵先生「Thank You」
お礼の言葉。
その瞬間に
嬉しい気持ちが込み上げて来て、泣きたくなった。
ボールペンは、出席確認後も返してもらえず
忘れているのかな…
半ば諦めていたけど
先生は、遅刻者がいる事を見抜いていたみたいで
その人達を出席簿に記入後、返してくれた。
勿論
「Thank You」
付き。
最近
安永先生を友達Fに取られた気がして
モヤモヤしていた矢先でのこの言葉に
高１の時、葵先生に抱いていたあの想いが蘇る。
でも、葵先生には
彼女がいる。
だから、この想いは
高２のあの時から封印したはずなのに…
それでも
優しく声掛けられると、気持ちがブレて
駄目だと解っていても
好きになっちゃいそうだよ。
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