筆者は、漬物が大好きである。
父親も大好物だった。
いつもいつも、山盛りのぬか漬けが食卓に置かれていた。
父親は、食事が始まるやいなや、それをボリボリやっていた。
つまみ替わりなのだ。
特に、カブには目がなかった。
当時は、母親が専業主婦で、ぬかを毎日かき混ぜていた。
その姿は、今でも目に浮かぶし、においも記憶に残っている。
ぬか漬けとくれば、筆者は、小さい時からきゅうりとナスが好きだったことを覚えている。
この様な次第で、気が付くと、この「漬物ボリボリ」の癖は、いつの間にか筆者にも移ってしまっていた。
そして、4人の子供たちが小さかったころにも、筆者は頻繁に漬物を作っていたものだ。
子供たちも、大きなボウル一杯に作った一夜漬けを、いつも狙っていた。
さて、最近は、一夜漬けもなかなか作ることがなくなったのだが、メチャクチャ手軽にできる漬物に凝っている。
食事の用意を開始する際、一番最初に作ってしまうと、食事をする頃には既においしくなっている。
もっと言うと、調理中につまみ食いしても、十分おいしい。つまり、作ったとたんに食べられるのだ。
お漬物の味がする和え物なのかもしれない。
使う野菜は、今の処キュウリのみだ。
キュウリを好きなだけ用意する。
このキュウリは西洋のキュウリで大きいので、一本だけ。
すりこ木の様な棒で叩いて食べやすい大きさに割る。
割った後ちぎる感じだが、無理な場合、包丁などを使って切ればいい。
西洋のキュウリの場合、中の芯の部分が大変水っぽいので、指で大まかに取り去る。
ボウルに入れて、塩を振りかける。
塩加減は、全体にまんべんなく行きわたる程度で、いわゆる漬物を作る時ぐらいの分量なので、比較的多い。
生姜を擦って、唐辛子を刻んで振りかける。
お酒、お酢をほんの少し加え、お醤油も少々かける。
砂糖も入れる。
これは、どこ迄甘くしたいかによるので、分量は微妙だが、筆者は、この場合、小さじ一杯だろうか。
ごま油も少々かけた方がよい。
これらを単に混ぜるのではなく、かなりの力を入れて、ギューギューと押し付けて潰す様にして混ぜ込む。
これで、他の調理が終わった時には、おいしく頂ける様になっている。
今回は、トンカツに添えてみた。