今日は夏至ですね。雨で涼しいですが。モラハラ克服カウンセラーの吉居光子です。
京都から帰って日常の生活に戻りました。昨日の午後はまったりと録りためた映画を観ていました。
「ウォルトディズニーの約束」。メリーポピンズの映画が出来上がるまでの原作者との出来事やそれぞれの想いが描かれていましたけれど。
完全なインナーチャイルドの癒しの話でした。
親への心の葛藤の部分が、見事に心理学の知識の上での見解で描かれていました。
典型的なオールドミス(最近こんな表現はまずいでしょうか)のイメージで描かれているメリーポピンズの原作者。結婚していないのに「トラバース婦人」と呼ばせることにこだわっている。
ディズニーのエンターテイメント性の強い映画になることによって、自身の大切にしている作品の世界観が壊されるのではないかと恐れている。
原作者の権力を大いに行使して、独特の頑なさで映画化交渉に細かく口を挟む。
作品の脚本や工程はできつつあり、作品になぞるように、「トラバース婦人」の幼少期が回想される。
バンクス氏のモデルは父親だった。空想に付き合ってくれる父親のことが大好きだった子ども時代。田舎の銀行に転勤になってから、父親の精神状態や母との夫婦関係もわるくなっているようだった。それでも、自分には優しい父親が大好きな娘。父が酒におぼれ仕事もうまくいかなくなってきたのか、だんだん荒れてきた夫婦間。母の自殺未遂。父の理解者は私だと思う娘。トラバースは父親の名前。心の奥で母から父を奪った(父親を救いたかった心理も)からこそ名乗った「トラバース婦人」という呼び名。
夫婦仲が悪いと子どもは、どちらかにつく。母に味方した場合は父親が悪者。父親に味方した場合は母が悪者。ところが、虐待があった場合は、それを黙認した方も憎む。
でも、そんな中でも、子どもは、大人になりきれない親たちを心のどこかで助けたい、家族がうまくいくために何かの役に立ちたいと思うものなのかもしれない。
ウォルト自身も貧しく辛い子ども時代を過ごしたという。お互いが救えなかった父親たちのように、世界中にも大勢いる「バンクス氏」を救おうと、「トラバース婦人」パメラを説得する。
中学生時代、憧れのニットデザイナーが勧める映画、と雑誌に出ていたから影響されて観た映画のひとつ。『メリー・ポピンズ』 世界観が大好きで何度見たか分からない。息子も好きでいまだにしつこいくらい観ている。ジュリー・アンドリュースも大好き。原作者と制作時にこんなエピソードがあったなんて。
全体はハートウォーミングで爽快感もあって面白かったです。
心理を学んだからか、パメラの回想はなかなかヒリヒリしました。
でも、トラウマを乗り越えた先は清々しいですね。映画でもパメラも続編を書けたという描写がありましたが、親子の葛藤を超えると、現実が変容・加速するんです。
本当に映画界の人々はよく知っていますね。
こうやって、メッセージするんですね。