贈り物に愛と思いを込めて | 「らぽーる」日誌

「らぽーる」日誌

離婚と親子の相談室「らぽーる」の日々を綴ります。

ひな祭りに、アメリカにいる子どもたちに送った荷物は、パヒュームを入れたばかりに戻ってきてしまい、しばらく贈り物が子どもたちの手に届いていないので、「何かかわいいものないかな~」と探していましたら、こんなにかわいい入れ物を見つけました。

これ、有名な豆菓子屋さんの商品なのですが、かっわいいでしょう?この中には、大豆をチョコでコーティングしたお菓子と、大納言の甘納豆が入っています。中身は子どもたちの好きなものではないかもしれませんが…入れ物が気に入りました。

上の子の名前には、菜の花の菜の字がついているから、菜の花を、「ダディが菜の字は女の子らしくて好きだ」と言ったから、その名前になったんだよってエピソードを添えようと思います。

下の子は小さいころパンダが大好きで、日本に来た時、上野動物園で買ったパンダのぬいぐるみをいつも抱えていましたが、ある日、その大切なパンダをなくしてしまったのです。その直後に引き離されて、私は一人日本へ追い帰されました。失意のどん底で何か今できることを…と考えて…、「そうだ!」と思って、上野動物園にパンダのぬいぐるみを買いに行き、次女に、「パンダさんのこと探してたよね?日本にいたよ。○○子のところへ帰りたいって言ってるから送るね」ってメッセージを添えて送りました。

その後、そ~っと物陰から子どもたちが公園で遊ぶ姿を見た時、次女は大事にパンダを抱えて遊んでいて、うす寒くなった公園で一人何時間も泣いていました。

それから、4年後、やっと再会できた時、恐る恐るパンダのタオルを見せて、「あなたは小さいころパンダが好きだったから…」って言ったら、「Still !!」と姉妹声を揃えて言ったんです。

だから、パンダには思い入れがあるんです。


先日、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」という映画を見ました。

ニューヨークの同時多発テロで、最愛の父親を亡くしたオスカーは、とても繊細でスマートな少年です。父親がクローゼットに残した1本の鍵を持ってニューヨークの街へ出かけ、その手掛かりを探します。

この映画で、二つ考えさせられ、泣きました。

一つは、オスカーが、父が崩れゆくワールドトレードセンタービルから亡くなる直前に留守電に「電話に出てくれ!いるんだろう?」と語りかけた最期の時、怖くて電話に出ることができなかった…、そのことを、「許してくれる?」と聞くシーンです。誰にも話せず、一人苦しんでいたのがものすごく伝わってきて辛かったです。私の娘たちも、自分を責めてはいないだろうか…、ごめんねと言わなきゃいけないのは、父と母の方なのに…

もう一つは、オスカーがクローゼットで見つけた鍵です。きっと私の娘たちも、何か、その鍵に代わるものを持っていたり、心にしまっていたりするのでしょう…

誰だって、急に両親を(いろんな意味で)なくせば、その父、母が何を考えて、どう生きていたか、知りたくなるのは当然ですよね。


引き離された時、まだ小さかった次女は、自分が母に愛された記憶もないのかもしれません。長女とて封印していることでしょう…

次女にとって、母の愛や思いや面影や、いろいろな推理を働かせる手掛かりとなる“鍵”は、パンダちゃんなのかもしれません…
おんな編集長のひとりごと