美術館の照明はなぜ暗いのでしょう。
光で絵を傷めないため、というのがその理由といわれますが、
照明を弱くすることで得るもっと大きな効果があるのだと思います。
とっても明るい光の部屋に入ると、
私たちは注意してその内部を良く観察しようとは思いません。
そうしなくても良く見えているからです。
しかし、光が弱~い部屋では、
何があるのか、どうなっているのか分かりづらいため、
無意識に神経を集中し、注意して見極めようとします。そこに心理が働き、見るものに対して、『きれいではかなげだなぁ』とか、『壮大で雄雄しいなぁ』とか『暗くてさびしげだなぁ』とかいう感情を持ったりすることが多くなります。
このように、美術館の照明をちょっと暗めにすることで、
見る側は心理的に、『もっとよく見てみたい。』『分かりづらいから近づいて見てみたい。』と
心理的に絵画を見ることに積極的になるのです。
目が働きづらい環境では心が働きやすくなるのですね。
よく、目が悪くなった方などが、それに伴って第6感が研ぎ澄まされるようになったという話を聞いたことがあります。
以前に京都のお寺での美術作品の展覧会を見に行ったことがありますが、
そのときもこんなにも薄暗いところで、、と思うような薄暗いスポットライトの中での展覧会でした。
でも私はその作品たちを鳥肌が立つような思いで見ていた記憶があります。
同じ青でも、明るい日の光の下と、暗く弱い照明の下とでは、感じ方が変わります。
どちらを注意して感じているだろうかというと、暗く弱い光の下の方が、
心をフル稼働して色を感じ、色の醸し出す意味を見ているような気がしませんか?
だから、占い部屋は薄暗く、
1度ダイビングを体験すると、それにはまる方が多いのも、
青い光以外が届きにくい海の中ではきれいな色の魚がより、美しく、何かを語りかけているように感じられ、何か人の心理に語りかけるものがあるからなのではないでしょうか。