理想 | フレンチレストランベルエキップ ~みずなみ焼と地元野菜をこよなく愛するシェフのblog~

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岐阜県瑞浪市のフレンチレストランベルエキップシェフのblogです。日々の出来事から、料理に対する想い、新作料理や仕入状況、イベント情報等を発信していきます。



理想と現実は違います。

写真は放牧され健康に育てられた牛に見えます。

よくメディアもこんな感じです。

これは繁殖用の母牛です。

自分が飼育農家さんだと仮定したら簡単です。

早く大きく育てて高く売りたいはずです。

放牧したら運動するのでなかなか大きくなりません。
運動するので餌もたくさん食べます。
逃げる確率や事故の確率も上がります。

仔牛の段階で牛舎に入れ牧草や野草を給餌するより、配合飼料のほうがよく太りそしてサシも入り

みんなの好きな柔らかいお肉になります。

運動したらサシは入らず赤身になります。

赤 身肉は旨味に溢れ健康的だと言われますが

ようは固い

固いからこそ熟成させ旨味をぞうふくさせつつ筋繊維をほぐし、火入れも炭火の遠赤外線や高度な火入れの技術も必要です。

赤身肉を美味しくするのはほんとに難しい

赤身肉を世に広めようと奔走された方々のおかげもあり今は噛み締める美味しさと認知されました。

霜降り肉の黒毛和種と、赤身肉の褐毛和種とでは値段に雲泥の差があります。

二年以上育ててこんなにお値段に差があります。

どちらを自分なら育てるか?

ベルエキップのフォアグラが何故本物の昔ながらのフォアグラと言ってるのか?

フォアグラは強制的に給餌し無理矢理肥らせる最たるものです。

ベルエキップのフォアグラは放し飼いにし、餌は手で大粒の玉蜀黍の粒を与えます。

運動するので大きくならないので育てるのに二倍以上の期間をかけ、餌代も簡単に言えば二倍以上します。

なので溶けないフォアグラです。

健康だから溶けずに張りがあり艶々してます。

溶けるレバーの炙り焼きおかしいでしょ?

なのでお値段も通常のフォアグラよりも二倍以上です。

高くて当然だと思ってます。

が経営の危機になったりしたそうです。

早く大きく育てろ

安定供給だけでなく生産効率も悪いと

時代遅れとも言われたのかもしれません。

けれど

料理人はその方のフォアグラを求めます。

何故なら美味しいから

昔食べた本物のフォアグラだから

昔より今の牛肉のほうが美味しくないと言われてます。

マグロも美味しいマグロは減ってると思ってます。

昔近所の八百屋さんには生の本マグロがよくあり、小さな頃よく食べてました。

昔は今ほど価値も高くなかったと思ってますし、回転寿司もなく身近にしょっちゅう食べるものではなかったと思ってますし味も濃かった記憶があります。

回転寿司に未来がないと僕は思ってるのは、マグロは基本的に天然資源だからです。

たくさん食べようとも自然の力で育つものを食べ尽くす行為は

かなりわがままです。

ある大手の回転寿司チェーンさんは安価な回転寿司から撤退してます。

100円辺りでは未来がないからお値段高めでもより良い食材で回転寿司されてます。

今のマグロは小さなマグロなんではないかと思ってます。

本来の美味しい大きさは昔ほどいないのではと。

育つ前に捕るから

日本の大西洋クロマグロはすでに絶滅危惧種です。

大西洋クロマグロの産卵可能な親マグロはかつての4%しかいないとも言われてます。

未産卵の幼魚は価格の安いお刺身やお寿司に、または養殖用とした捕獲されます。

天然の美味しい大きさのクロマグロなど増えるはずもないのに

日本が世界の70%のクロマグロを食べ続けてます。

気軽にもはや食べるものではないです。

天然がダメなら養殖するべきですが天然の幼魚を捕り育てる養殖は限界があります。

何せ産卵できる親マグロ自体4%なんで

完全養殖の近大マグロは希望です。

いろいろ有るようですが

日本が世界に寿司をマグロの美味しさを知らしめたのは素晴らしいですが

天然資源の枯渇を加速させただけかもしれません。

誰がどう考えても日本人が食べすぎることをやめるしか守るすべはないと思ってますが

そんな気配はないです。

食べるなと言いません!

僕も食べたいですし(--;)

ちょっと気軽に食べすぎではと(--;)

鰻と同じでスーパーさんとか辺りは遠慮するのはどうかと

専門店はやめたら商売あがったりなんで(--;)

日本人の天然信仰は理想で、現実を全く見てないと思えます。

イルカや鯨はダメでマグロならいいのか?

猫や犬を食べると野蛮で牛や豚ならいいのか?

人は生きてるものを食べ自分の命を繋ぎます。



きれいごとばかりは辟易しますが見たくなものはやっぱり目をつぶりたいものです。


栗きんとんのティラミス。

ベルエキップの秋のデセールのスペシャリテ!

なんですがうまく微調整ができておりません!

毎年毎年微調整してます!

このデセールはめちゃめちゃバランスが難しいので!



でもってこちらはドレッシング。

もう胡椒はほぼ使わなくなった僕が

唯一使ってると言えるのが師匠譲りのドレッシング。

あまり乳化させないさっぱりとしたニンニクを使わないドレッシング。

昔は女性にニンニクの匂いをつけないように配慮したと聞きました。

今はペペロンチーノやラーメンや餃子にニンニクも当たり前かもしれませんが

僕もニンニクの匂いがないほうがいいかと思って作り続けてます!

いつでもどこでも素晴らしいものが食べれる世の中のほうが実は変です。

素晴らしいものはそんなに世の中ないし

安くはないですしいつもありません。

ベルエキップもあるお肉を頼んでますが手にはいるかは未定です。

素晴らしいものは残念ながら全て東京に行くので(--;)

素晴らしいものはそしてなかなか育たないので

まだ育ってないとか処理してないと聞くと

少し嬉しい僕です!

待つのも楽しみのひとつになると

少し大人になった気分です!

十分大人なんですが!