突然ですが、雲海という現象を見たことはありますか?
雲海とは、山や飛行機など高い位置から見下ろした時、まるで雲が海のように広がっている気象景観です。
日本が世界に誇る腕時計ブランド グランドセイコーは、この雲海とちょっとした縁があります。
2020年7月、岩手県雫石町にグランドセイコーの機械式時計を製造する新施設「グランドセイコースタジオ 雫石」がオープンしました。
このスタジオからほど近い岩手山にも雲海が広がっており、その美しさをダイヤルで表現した2023年の新作モデルが「グランドセイコー メカニカルハイビート 36000 雲海」です。
今回の記事ではグランドセイコーの限定モデル 雲海のご紹介とともに、その美しさとスペックに迫ります。
ダイヤルに描かれた岩手山の景観
世界限定 2000本(うち日本国内 875本)
グランドセイコー メカニカルハイビート36000 GMT
キャリバー9S 25周年記念限定モデル
SBGJ275 9S86-00W0
素材:ステンレススチール
ムーブメント:自動巻(手巻付き)
ケース径:44.2mm
防水性能:日常生活用強化防水(20気圧)
機能:デイト表示/回転ベゼル/GMT/シースルーバック
グランドセイコーの限定モデルは、スペックの中でも特に文字盤へのこだわりが強く、雲海ダイヤルも例に漏れず趣向を凝らした仕上がりになっています。
爽やかなスカイブルーの空。一面に広がる雲海。
小さな文字盤に岩手山の景観が見えるようではありませんか?
文字盤はメッキ塗装、ラッカー塗装、クリア塗装と数段階に分けられます。
丁寧に繊細に繰り返された工程は、さすが職人気質の多い日本のブランドだと思わずにいられません。
特別仕様の回転錘
20気圧防水のメカニカルウォッチでは初のシースルーバックを採用しています。
獅子のエンブレムがあしらわれた回転錘(ローター)は陽極酸化処理が施されており、文字盤同様に爽やかなスカイブルー色をしています。
陽極酸化とはアルマイトともいい、アルミニウムの表面に分厚い酸化アルミニウム被膜を人工的に作ることで、アルミニウムの耐食性・耐摩耗性を向上させる、日本が世界に誇る技術です。
シースルーバックにすることで文字盤だけでなくローターでも空の色を楽しめるというこだわりっぷり…脱帽ですね。
ムーブメントは「グランドセイコースタジオ 雫石」で組み立てられた自動巻メカニカルハイビート36000 GMT "キャリバー9S86"を搭載。
外乱に強く携帯時に安定した精度を実現し、なおかつGMT機能を付加したハイスペックムーブメントです。
青と白の2色ベゼル
ベゼルは昼夜の時間帯を青と白(ルミブライト)で色分けしたサファイアガラス製となっており、高級感と視認性を兼ね備えています。
ルミブライトとは太陽光や照明の明かりを短時間で吸収して蓄え、暗所でも長時間光を放つことができる夜光のことです。
時間の目安は、500ルクス以上の光に約10分間当たることで、暗所で約3〜5時間も光り続けることが可能です。
夜光は、ロレックスではルミノバ、シチズンではナチュライト等とブランドごとの別称で呼ばれています。
相場は?
参考定価は¥1,045,000(税込)ですが、一時期は定価を上回るプレ値がついていました。
2024年3月現在の市場では、定価と同じくらいかやや下回っているものも見受けられます。
何より生産数が少ない(世界2000本、日本国内875本)ので、当店でも店頭に出るとすぐに売れてしまう印象があります。
発売日が2023年秋と比較的直近ですので、これからまだまだ相場は動いていきそうな予感がします。
まとめ
雲海ダイヤルのキャリバー9S 25周年記念限定モデルについてご紹介しました。
グランドセイコーの雲海ダイヤルは過去にも発表されており、そのどれもが特別感のある仕様となっています。
20気圧防水のメカニカルウォッチでは初のシースルーバックという初の試みもしており、これからどんなモデルが発表されるのか楽しみですね。
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