完璧な人なんていない
滅多にドラマは見ない私ですが、最近唯一ハマった番組がありました。それは、湊かなえ原作の、「夜行観覧車」です。
見どころは沢山あったのですが、中でも惹きつけられたのが「幸せそうな家庭でも、実は表に出せない闇の部分を抱えている」という点でした。たとえば、主人公の鈴木京香さん演じる遠藤家では、前から夢見ていたマイホームを憧れの高級住宅街に建て、それは絵に描いたような家族そのものでした。お隣の石田ゆり子さん演じる髙橋家では、医師の父を持ち、母は美しき良き母、子供は有名私立学校に通う、セレブ一家です。
指をくわえて見ることしかできない、幸せな家族像。
しかし、現実はとんでもありませんでした。
遠藤家では、叫び暴れ家中を破壊する娘がおり、その状況はエスカレート。高橋家では殺人事件までもが起こってしまいます。
人には決して見せることのできぬ、苦労。
これをドラマだから、と言ってしまえばそれまでですが、私たちもきっと、蔭があれば陽があるように、誰もが裏では悩み、悶々とし、やるせない気持ちを抱えながら生きているのだと思います。
「鴨の水掻き」という諺があります。鴨はのんびりと水面に浮かんでいるように見えますが、水面下ではじたばたともがき絶えず掻き続けているものです。人の見えないところで努力をし、それを人にも言わない状況を表した内容です。
最近ご一緒させていただいた方にも、こんなことがありました。
ある女性リーダーの方は、人も羨むような社会的地位や生活、キャリアを手に入れています。けれどもそこに到るまでのご苦労、そして今でもなお解決されない悩みに苛まれている姿は、私が想像していたものとはかけ離れているものでした。
またある女性の方からは、開放的な明るさからは想像だにできない、身も細る思いをした家庭のお話を伺いました。
一見、苦労なんて無縁なような御二人。しかしそれは立場上そう気丈にふるまっているだけで、実は人知れない葛藤を抱えながらも、それでもなお勇往邁進されているその姿。
私は涙がこぼれそうになりました。
同時に、御二人により親近感が沸き、憧憬の気持ちは膨れ上がったのは間違いありません。
完璧な人なんていない。
様々な事情を抱えて、それでも与えられた役割を全うするために生きていくことは、時には無情に聞こえるかもしれません。
しかしだからこそ、弱さは人をより人格者に近づくために与えてくださった最幸のギフトなのかもしれない。
ちなみに「夜行観覧車」の主題歌である『VOICE』というタイトル。シンガーのAIさんはあるインタビューにて、込められた意味をこう話しておりました。
「人に言いたくても、言えないこともあるし」
だからこそ、人は成長を辞めないのかもしれません。
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