Voici des fruits, des fleurs, des feuilles et des branches.
Et puis voici mon cœur, qui ne bat que pour vous.
Ne le déchirez pas avec vos deux mains blanches
Et qu’à vos yeux si beaux l’humble présent soit doux.

J’arrive tout couvert encore de rosée
Que le vent du matin vient glacer à mon front.
Souffrez que ma fatigue, à vos pieds reposée,
Rêve des chers instants qui la délasseront.

Sur votre jeune sein laissez rouler ma tête
Toute sonore encore de vos derniers baisers ;
Laissez-la s’apaiser de la bonne tempête,
Et que je dorme un peu puisque vous reposez
.


果物ありて、花もあり、若葉もありて、枝もあり。
そして此処には、君のため、鳴らんばかりの心あり。
どうか引き裂くこと勿れ、真白き君の御手をもて
此の慎ましき贈呈が、君の瞳を奪わんことを。

我、朝露にそぼ濡れて、君の御許に近付かん
そよ吹く風よ、冷ややかに、我の額に露と化す。
どうか許しを、暫しの間、君の御足に寄り添うて、
我、心労を癒すべく、憩いの夢に浸らんことを。

我の頭よ、うら若き君の御胸に近寄せて
今しがたの接吻に、止まんばかりに鳴り渡る。
どうか鎮めよ、我々の愛の嵐を和ませて、
憩える君の傍らで、我、暫しの間、眠らんことを。

« Green » de Paul Verlaine
「グリーン」ポール・ヴェルレーヌ








ポール・ヴェルレーヌの詩集"Romances sans paroles"「言葉無き恋歌」より"Aquarelles"(水彩画)と題された連作の一篇"Green"(グリーン)は、愛する人への恋慕と自然美を溶け合わせた、慈愛に満ちた世界を作り上げています。

この美しい愛の詩は、ガブリエル・フォーレが歌曲に仕立てたことで知られ、愛する人に対して高鳴る胸の鼓動を感じさせる、初々しい恋情が表現されます。





⦅フォーレ作曲"Green"、歌うはフランスのテノール、ヤン・ブロン。⦆



水彩の淡い緑色を想像させる詩句、そして「真白い手」と「うら若き胸」の描写。

まさにビスクの手とデコルテを持つブリュ・ジュンの為に綴られた一篇かと錯覚するほど、ペールグリーンと白のシルクが織りなす彼女の姿は、ヴェルレーヌの美の世界を体現するかのように柔らかな光を放ちます。







その姿はまるで水彩で描かれた一枚の肖像画。この初夏の風のように爽やかなドレスは、ドレス作家アネッテさんに直々にオーダーメイドして頂いた物です。ブリュ・ジュンのうら若きデコルテを強調するために、あえて襟ぐりを極限まで開けて制作して頂いたドレスで、まさにシュヴロ・ボディーの為の贅沢なアウトフィットです。







ちなみに彼女の靴はブリュ・オリジナルのブーツ。ジュモーとはまた違った、丸い靴先のブリュシューズなら度々見かけることがありますが、オリジナルの刻印が押されたブーツは滅多に見る事が出来ないと思います。シュヴロ・ボディーの小さな木製の足を美しく見せる、大変貴重なオリジナルブーツです。