昨日の夕方、耳鳴り友達の3子と二人のお気に入りのレストランに。
オープンエアのテーブルで食事をしたのですが。
まだ真夏のように暑かった。
部屋に入ろうか迷いながらも、夕焼けがきれいに見えるので、汗をかきながら風のない ”どよーん” とした中でワインを飲んでいました。
二人とも、耳鳴りの苦痛度はかなり軽減していて普段は気になる範囲ではないのですが。
同じように聴覚過敏があって、音の過敏さは時期によって変化をしている。
私は夏の季節から、聴覚過敏は気にならない範囲なのですが、3子は、夏場になってから逆にうるさいと言う。
でも、相変わらず元気。
聴覚過敏の対象音を話していると、やはり共通する音が多い。

小さな子供が奇声を叫ぶ音が、とても苦手だ。
エアコンの室外機の音が気になる。
地下鉄大江戸線の六本木から汐留あたりのカーブを走行する音がひどいと大きくて同感。
高級車の低周波のエンジン音が耳に振動する。
狭い部屋で音が出ると、反響してかなり居たくない。
遠くに救急車のサイレンの音が聞こえたのですが、この程度なら大丈夫だけれど、目の前を通ると耳に劈く。
3子は先日SISIテストをしたそうで、補充現象が陽性だったという。
私も1年以上前に検査を受けた時、軽度ではあるのですがやはり陽性でした。
3子は、医師の説明を簡単に聞いたようですが、何か難しそうで解りにくかったと言う。
詳しく教えて?
と言うので、私の解る範囲を話したのですが。
聴覚補充現象とは
聴覚補充現象(ちょうかくほじゅうげんしょう)は、感音性難聴に伴う聴覚過敏症の症状です。
耳鼻科においては、”補充現象”、あるいは聴覚の”リクルートメント現象”ともいいます。
補充現象(リクルートメント現象)は、内耳の蝸牛内にある外有毛細胞の障害によって引き起こされるラウドネス(音の大きさの感覚)異常です。
補充現象のある方は、わずかな音量変化にも敏感になるため、小さな音声は聞こえないこともあるのに、大きな音声になると割れたり・響いたり、異常にうるさく感じるなどの症状です。
これらが、聴覚過敏のうるささと連動するのです。
内耳障害(特に内耳有毛細胞障害)では、難聴であるにもかかわらず、ある一定の音量を超えた音が健常耳に比べ、より強く響き・また耳に刺激を感ずることがあるのです。
そのような内耳障害に伴う聴覚過敏症の症状を ”聴覚補充現象” と言います。
聴覚補充現象のある症状
音の大きさの変化を、正常聴力者が感じるよりも、より大きな変化として感じる現象。
健常の耳では、聞こえる可聴レベルの音声(低い音で20Hz、高い音で20kHzくらいまでの間)以外は聞こえないのですが。
聴覚補充現象のある症状の人は、一定以上超えた大きさの音声が健常耳に比べて激しく響き、耳に刺激を感じ苦痛が生じます。
一定の大きさを超えた音は健常耳より大きく響いて聞こえ苦痛になると共に、音声の聞き取りの精度・明瞭度は低下しているので会話には支障が生じる可能性があります。
補充現象の強さはどの音に対しても一定ではなく、子供が叫ぶ音、高音の機械音、高音の金属音、スクーターの排気音などの高音および破裂音、圧迫感のある音に対してより顕著でと言われています。
音圧が僅かに上がっても、より大きく聞こえる
補充現象は音圧がわずかにあがっただけで、正常音より音がより大きく聞こえる現象です。
難聴があって聞こえにくいはずなのに、補充現象のある方は大きい音も苦手という方も多いようです。
補充現象があると、正常な聞こえの人がうるさいと感じるよりも小さい音でうるさいと感じてしまいます。
小さい音で、うるさく感じます
補充現象がある人は、正常な聞こえの人がうるさいと感じるよりも、小さい音でうるさいと感じてしまいます。
そして、聞こえる範囲が狭くなってしまいます。

難聴があって聞こえにくいはずなのに、大きい音も苦手という方も多いようです。
補充現象を起こす原因
内耳性の感音性難聴に伴う疾患から生じます。
老人性難聴、メニエール病、突発性難聴、内耳炎、薬物中毒、騒音性難聴、原因不明の進行性難聴などがある。
一方、伝音性難聴には見られず。
感音性難聴でも聴神経腫瘍などの後迷路性の感音性難聴でも見られません。
伝音性難聴と感音性難聴
伝音性難聴は、外耳と中耳のどちらかまたは両方が原因で生じる難聴です。
音が伝わる箇所に難聴の原因があるため伝音性難聴と呼ばれます。
感音性難聴は音を感じる内耳の原因で生じる難聴です。
音を感じ取るに問題があるので感音性難聴と呼ばれます。
原因は、内耳の中にある有毛細胞が傷つくことによって起こると言われています。
治療法は、現在ありません。
快適に暮らすためには、自分の聞こえの特徴を知り、大きな音がする場面を避けるようにしましょう。
検査
聴力検査の特殊な検査方法であるABLB検査、SISIテストなどがあります。
ABLB検査
ABLB検査は左右の聴力が異なるときに、左右の耳から聞こえる音が同じ大きさに聞こえるレベルを調べます。
比較的小さい音では健常耳が優勢です(同じ大きさに聞こえるためには、障害耳側により大きな音を聞かせなければならない)。
しかし障害耳が補充現象陽性である場合は、相対的に大きな音になるほど、健常耳と障害耳の同じレベルに聞こえる音量の差が小さくなり。
さらに大きくするとその差が同じになり、もしくは逆転する事もありえます。
これらの検査によって補充現象を判断する検査です。
SISIテスト

SISIテストは閾値上20dB(聞こえる最低限の大きさの音より20dB大きい音である)の連続音を聴かせ、5秒につき200m秒(1/5秒)間だけ1dB上昇させた音に切り替えることを20回から100回程度繰り返します。
このときの音の上昇に気がついた割合が60%以上ならば、聴覚補充現象が陽性とされます。
健常の耳ではわずか1dBの音の大きさの変化には気が付きにくいのですが、補充現象が出ている場合には、聞こえに不必要な増幅がかかるため1dBの音の大きさの変化にも容易に気が付きやすくなります。
特に補充現象が顕著であるメニエール病ではSISIスコアが90%以上を示すことが多いようです。
私が、1年以上前に検査してSISIテストは、70%で陽性であることを伝えられました。
3子は60%で、ぎりぎり陽性の判断ですが。彼女はメニエール病の可能性もあるので補充現象の可能性があるようです。
二人とも充分ワインを飲んで耳の話から、もう一人の耳鳴り仲間の7子のいる海外に”いつ旅行しようか”と話が盛り上がりました。
次回は、最近行っていない新宿二丁目のお店で集合することにしました。
結構遅くまで飲んでしまった日曜日でした。