前回のブログは、医師が ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為は良くない”と言う背景を中心に記述しました。 私は当初から、実際、これらの行為が耳鳴りに悪いのかと言う疑問を持っていて、医師に逆らって情報収集と記録行為を積極的に始めました。 結果的にその行為が、私の耳鳴りの苦痛度の改善に大いに役立ったと考えています。

 

耳鳴りの情報収集・記録行為の善否   (2)

 

耳鳴りは、”情報収集や記録行為をしてはいけない”と、どの医師にも言われる。

耳鳴り患者側から見た ”情報収集・記録行為” の善否について、私の考え方を二回に分けて書かせていただきます。

 

前回のブログは、医師が ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為は良くない”と言う背景を中心に記述しました。

私は当初から、これらの医師の言う考え方が耳鳴りに悪いのではないかと疑問を持っていました。

そして、精神状態が悪くなったきっかけで、医師に逆らって情報収集と記録行為を積極的に始めたのです。

結果的にその行為が、私の耳鳴りの苦痛度の改善に大いに役立ったと考えています。

今日は、 ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為の善否” を課題にまとめてみました。

"情報収集・記録行為" の善否

医師側は、全ての患者に否定

耳鳴り患者における、”情報収集や記録行為” を肯定する情報は、耳鳴り関連の書籍やレポートでもほとんど見つけることが出来ません。それは、その情報の発信源が医師側の考え方だからです。

医師は、”情報収集・記録行為" は、耳鳴りを悪化すると言う基本的な学習があるからなのです。

耳鳴りは、”気にしない” ことが、耳鳴りの苦痛度の改善行為だと教育されているのです。

それは多くの患者に対して、正しい考え方なのでしょうが。

耳鳴りの苦痛は精神的疾患も含まれて、患者の性格などによって絶対的な治療方針とは言えないと思います。

一部の患者にとっては、これらの治療方針が副作用になってしまうこともあるのではないでしょうか。

私自身は、肯定してよかった

私自身は、耳鳴り患者が ”情報収集・記録行為” を肯定しています。

これらの行為を否定していた精神的な重さから、ある時逆らって、苦痛から脱却したと思っています。

しかし、耳鳴り患者が全て私と同じ性格ではないので、これらの行為を誰でも実行することが正しいわけではないでしょが。

でも私以外でも、肯定行為に賛同してしてもらえる方も多数いるものと考えています。

患者の性格と症状によっての判断

基本的には、 ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為を否定すること” の耳鳴り治療は、全面的に反対するものではありませんが。

全ての患者に対しての絶対行為として、NG行為と考えるべきではないと思います。

私みたいな性格の患者がそれなりにいるのですから。

 

性格による判断

 

情報収集・記録行為を否定するタイプ

多くの患者は医師の診断を全面的に受け入れて、指示された治療行為を継続することで改善行為になるものと考えられています。

当然、 ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為を行わないこと” と言われれば、それに従います。

情報収集・記録行為も考慮するタイプ

一方、ついつい色々な事を考えてしまう性格の方もいます。

通常の生活や仕事でも客観的な情報を把握するタイプで、自分なりの考え方を作り上げる性格の人は、医師の治療や診断もそのまま全てを肯定しにくい人もいるはずです。

特に、耳鳴りについては明確な診断と治療法が確立していないので、 ”耳鳴り患者の情報収集・記録行為” を積極的に行いたい方も少なくありません。

▶︎これらの性格の人が、”情報収集・記録行為” を指向します

医師の診断だけでは安心できない

耳鳴りなど短期間に改善できない疾患の場合、医師の診断に納得できない気持ちになって、多くの情報を調べてしまいます。あわせて、自身の症状の変化を記録して状況を提出したり、判断したくなります。

自分の症状を十分理解したい

クリニックでの診察は、限られた時間範囲で医師とコミュニケーションするしかありません。

十分な質問も出来ない時もあるし、診断についても詳細の話を伺えないこともあって、満足しないまま診察を終えることがあります。

医師の診断内容を、細かく理解したいため情報を収集したり、自分の症状を記録したくなります。

治療行為のエビデンスを確認したい

耳鳴りは長期の治療行為をしなくてはなりません。

そして、他の病気のように明確な良化を認知が出来ない疾患です。

薬剤の処方はされますが、その薬剤の具体的効果を教えてくれる医師はかなり少ないと思います。

薬事効果を知りたいのと、長期の服用も考えて副作用も気になります。

その他の治療行為についても十分な情報が欲しくなります。

自力でも治療行為をしたい

医師の治療指示で、改善が認められない場合が多い耳鳴り。

どうにか改善したい気持ちで、治療行為を自身でもみつけたくなる患者は少なくないと思います。

 

症状による判断

 

耳鳴りの辛い症状は、精神的苦痛です。

その苦痛の一つは、耳鳴りの不快音が気になること。

もう一つは、耳鳴りによる不安だと思います。

当然二つの精神的苦痛が同時に存在するわけですが、患者によってそれぞれのバランスが違うものだと思います。

不快音が強く気になる人は ......

"情報収集・記録行為" を否定するべきかも知れません。

当然、耳鳴り音を気にしないために、耳鳴りを思い起こす行為を避けることが正しいのでしょう。

不安感が強い人は .......

不安感のある方は、不快音を気にしない行為だけでは、精神的な苦痛を改善できません。

本来は、医師の治療によって不安解消するのが適切な行為だと思いますが、必ずしも解決できない状況が多いのが現実です。

その不安が払拭できないときには、耳鳴りの情報と症状の記録により自己症状を把握することが解決につあがる可能性があるでしょう。

耳鳴りの記録を肯定する理由

上記は、情報収集を中心に記載しましたが、記録することの肯定理由もまとめてみました。

パターンの認識と理解

耳鳴りの頻度、強度、持続時間、発生する状況などを記録することで、自分の耳鳴りのパターンやトリガーを認識する手助けになります。

例えば、特定の生活行動やストレスが耳鳴りを変化させる場合、その関連性を見つけることができます。

医療提供者とのコミュニケーション

耳鳴りの詳細な記録を持っていると、医療提供者(医師や耳鼻科医)に正確な情報を提供ができ、診断や治療方針の決定に役立ちます。

具体的なデータがあることで、医療提供者はより的確なアドバイスや治療を提案できるはずです。

しかし、多くの医師はこれらの記録行為を提出すると否定されることがあります。

ストレス軽減

耳鳴りはストレスと密接に関連しています。記録を取ることで自分の耳鳴りを客観的に観察し、自己管理感を高めることができます。これにより、不安やストレスを軽減することが期待できます。

効果的な対処法の特定

記録を通じて、どの対処法が自分にとって効果的かを見つけることができます。例えば、リラクゼーション法、瞑想、特定の音楽、運動などが耳鳴りの症状を緩和するのに役立つかどうかを確認できるはずです。

進行状況の追跡

耳鳴りの症状が、期間とともにどのように変化しているかを追跡することができます。これにより、改善や悪化の兆候を早期に発見し、適切な対応を取ることがあります。

科学的アプローチの促進

記録行為は科学的なアプローチを促進します。自分の症状をデータとして扱うことで、より客観的で論理的な判断を下しやすくなります。

もし、情報収集・記録行為をするなら

もし、”情報収集・記録行為”をするなら、中途半端な行為にならないように徹底的に実施することが大事です。

医師側が否定する行為を逆らってまで実行するわけですから、確実に改善が出来るように行動しなくてはいけません。

僅かな情報の収集で、何となく耳鳴りを解ったつもりにならず、耳鳴り情報を十分理解することが必要です。

曖昧な情報によって、自身の判断を誤ったりして悪化することさえあると思います。

そして大切なことは、 ”これらの行為が耳鳴りを気にしてしまう” というネガティブな方向にならないようにしなくてはいけません。

これらをやり切れば、きっと改善効果があるものと私は考えています。

担当医は、どう見ているか

私は3人の医師に治療をしてもらっていますが、その先生によって、私のいけない行為 ”耳鳴りの情報収集・記録” について三者三様の評価をしているように思われます。

 

これらは、医師から直接の意見を聞いたのではなく、会話の中で私が勝手に想定解釈したものです。

[ 担当医の判断想定 ]

■ A医師(否定)

基本的にこのような行為をする患者はよくないと思う。何度も言っているのにあい変わらず良くない行為を続けている。

改善傾向があったことは、 ”情報収集・記録行為” によるものではない。

■ B医師(基本的には否定、たまにはこのような人もいるかも)

このような行為によって改善するのは珍しいことだが、この患者はかなり徹底的に耳鳴りと対応したので、その行為によって良化したことも考えられる。

でも、一般的にはこれらの行為は医師として否定するものだと考えている。

■ C医師(肯定も考える)

患者の個性によって、 ”情報収集・記録行為” による改善行為の可能性もあるかも知れない。

その判断は難しいが、患者に対して適切な言葉の使用が必要だと思う。

自身でも研究課題にしたいと思う。

※これらのコメントは、私が勝手に想定したものです

 

これらの内容は、私の経験からの考え方です。耳鳴り専門医の考え方とは大いに異なるものかも知れません。

どうぞ、ご自身の判断で解釈してください。