人々は体の各部分へのフォローは誰もが気にして、いろいろとケアしています。 歯のケアに毎日歯を磨いているし、目のケアには目薬さすなど。 でも、耳へのケアをしている方は少ないと思いませんか?

前回のブログの課題 ”耳鳴り主因の難聴について” の続きで、"難聴の予防" について考えたいと思います。

 

人々は体の各部分へのフォローは誰もが気にして、いろいろとケアしています。

歯のケアに毎日歯を磨いているし、目のケアには目薬さすなど。

でも、耳へのケアをしている方は少ないと思いませんか?

 

それは、歯や目と違って耳の劣化は気が付きにくいからではないでしょうか。

でも、耳も、他の部位と同じように気をつけなくてはならないと思います。

 

耳の劣化から生じる難聴傾向になっていく状態をどのように予防したらよいのでしょうか。

加齢による難聴は、有毛細胞が障害されることで難聴が起こると言われます。 有毛細胞は正常な状態では整然と並んでいますが、年齢とともに壊れてなくなっていきます。 

それらを予防するための考え方をまとめてみました。

※ 有毛細胞(ゆうもうさいぼう)は内耳の内部で、音の振動を電気信号に変えて脳に伝える役割をしている。 加齢や騒音などの影響で傷つき、壊れてしまうと音を感じ取りにくくなります。

難聴予防の3つのポイント

1. 大音量による騒音性難聴の防止

2. 活性酸素による内耳障害を防止

3. 難聴予防対象の食生活

1. 大音量による騒音性難聴の防止

騒音性難聴とは? ロックコンサート(100~120dB)、ピストル、爆発音(130dB〜)などのすごく大きな音で、急性に起こる難聴を急性音響性聴覚障害と言います。

 

スマホの音楽、パチンコ店、工場の機械音(85dB〜)などの長時間・大音量で生じる難聴を慢性音響性聴覚障害と言います。

 

一般的に「騒音性難聴」とは、85デシベル(dB)以上の大きな音を長時間、長期間に渡って聴き続けることが原因と言われています。
大きな音になればなるほど、聴く時間が短かくても難聴になるリスクは高まります。

 

 1日あたりの音圧レベルの許容量 (WHO基準)

dB SPL 一日の許容基準 音の種類
130 1秒未満 航空機の離陸の音
125 3秒
120 9秒 救急車や消防車のサイレン
110 28秒 コンサート会場
105 4分 工事用の重機
100 15分 ドライヤー
100 15分 地下鉄車内の騒音
95 47分 オートバイ
90 2時間30分 芝刈り機
85 8時間 街頭騒音
75 リスクなし  掃除機
70 リスクなし  洗濯機、乾燥機
65 リスクなし  エアコン
60 リスクなし  イヤホンでの適度の音量

 

ドライヤーの音、地下鉄の車内の騒音の大きさは100dB程度。

その音を15分以上毎日聞き続けるとしたら耳にとってとても厳しい環境だといえます。

そして気になるのが、ヘッドフォンやイヤホンで音楽を聞いている時の音量が100dBを超えている可能性は非常に高くて。それを毎日続けていれば ”ヘッドホン難聴” が起こってしまいます。

2. 活性酸素による内耳障害を防止

活性酸素による難聴は、酸素の代謝過程で生成される活性酸素が耳の組織に損傷を与え、聴覚機能の低下を引き起こす状態を指します。

活性酸素は細胞内で生成され、正常な生理学的プロセスにおいても存在しますが、その過剰な生成や排除の障害が生じると、細胞や組織への損傷が生じることがあります。

耳の組織において、特に有毛細胞や神経細胞が活性酸素によって損傷を受けることで、難聴が引き起こされる可能性があります。

これは、長時間にわたる騒音への曝露、特定の薬物の使用、慢性的な炎症、放射線への曝露などが原因となることがあるので注意が必要です。

 

活性酸素による内耳障害を防止するための項目

● カフェインの過剰摂取をしない

● 有機溶剤は付けない、吸い込まない(毛染めが注意が必要)

● 飲酒は適度にする

● 有酸素運動を行う

● カロリー制限をしてメタボコントロールする

● 騒音暴露に注意(イヤホンなど大音量刺激は避ける)

● 睡眠コントロール(不眠、無呼吸などの問題がある場合は改善する)

これらのことを意識することによって、内耳障害の防止を妨げたら良いと思われます。

3. 難聴予防対象の食生活

難聴予防に、生活習慣の見直しや管理栄養バランスがとれた食事、適度な運動が必要です。

難聴が良くなる食べ物は?

ビタミンAを多く含む食品 一般的に動物性食品に多く含まれ、レバー、うなぎ、たまご、プロセスチーズなどが挙げられます。 

野菜や果物類では、西洋カボチャ、にんじん、モロヘイヤ、小松菜、春菊、ほうれん草、パセリなど、炎症によって傷ついてしまった耳の粘膜を改善させる役割が期待できます。

 

難聴の問題は、時に自律神経の乱れからくることもあります。
そのため、まずは規則正しい生活をし、1日3回決まった時間に食事をとることが大前提となります。
また、食事のバランスはもちろん、腹八分程度で済ますことも大切です。
これらをしっかり守ったうえで、耳鳴りなどに良い栄養素について知り、毎日の食事に反映させてみましょう。

耳の聞こえに欠かせない二つのビタミン

■ビタミンB12

ビタミン12には、難聴を引き起こす傷ついた末梢神経を修復させる働きがあると言われています。
難聴の治療で、血流を改善する薬と共に、ビタミンB12が投与されることもあります。そのため、普段から意識的にビタミンB12の豊富な食材を取り入れることが大切です。
ビタミンB12は、ビタミンCと組み合わせてとると吸収率がアップします。

主な食材:EPAやDHAを含むあじ、さば、いわしなどの青魚。あさり、しじみ、しらすなど

■ビタミンC

ビタミンCには、難聴の引き金となりやすいストレスを改善させ、疲労を回復させる成分が含まれています。
また、毛細血管の働きなどを正常に保つ役割もしており、特にその抗酸化作用には体内の各部位の老化防止などの効果も期待されています。

聴力回復に良い食べ物は?

亜鉛が不足すると聴力に影響があると言われています。 亜鉛を多く含む食材は、牡蠣やあさりなどの貝類や牛肉・豚肉があります。 

葉酸を積極的にとる事で血流が改善されると言われています。 葉酸を含む食材は、わかめ・青のりなどの海藻類や、枝豆・干し椎茸・ほうれん草に多く含まれます。

 

これらの、食生活については以前に投稿した”耳鳴りの改善食材”とほぼ同様の物だと思われます。

 

やはり、耳のケアも必要ですね。

気がついたときには難聴になってしまわないように。3つの課題を頭の中に残しておいてください。

耳鳴り疾患を生じた私からの提案です。