耳鳴り治療にエビデンスがあると言われる認知行動療法 (CBT:Cognitive Behavioral Therapy) を大変興味を持っています。 CBTを活用した、不眠症に対する認知行動療法(CBT‒I:Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia)もかなり効果的だと言われています。
耳鳴り治療にエビデンスがあると言われる認知行動療法 (CBT:Cognitive
Behavioral Therapy) を大変興味を持っています。
CBTを活用した、不眠症に対する認知行動療法(CBT-I:Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia)もかなり効果的だと言われています。
耳鳴り患者にとっても、とても辛い ”眠れない” 状況を解決してくれる役立つ療法だと思う。

私も耳鳴りで不眠が続いた頃、この不眠症に対するCBTを情報を参考に、色々と認知や行動について試したことがありました。
勿論、医師でのCBT-I を受けたわけではありませんが、その後不眠の状況は解決してて、現在は普通に眠れている。
先日も耳鳴り改善のCBTについて書き込みましたが、続けて不眠症を対象としたCBT-I をまとめてみました。

不眠障害には睡眠薬による治療が一般的であり、心理療法はほとんど実施されていないのが現状。
しかし、不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)は、不眠症状の軽減効果が高く、慢性不 眠障害に対する標準治療であり、第一選択の位置づけになっている。
認知行動療法(CBT)は名称の通り、"問題のあることに関係のある考えのクセ (認知)を変える+生活の習慣 (行動) を変える" 治療法です。
CBTは多様に活用されているが、睡眠障害に対してCBT-I 効果の高さが明確となっているようだ。
CBT‒I は、不眠の要因となっている生活・ 睡眠習慣を明らかにし、修正することによっ て、睡眠改善につながる生活習慣を身につける ことを目的とした心理療法です。
CBT-I では次のような項目に注目します。
行動 (生活習慣)
● 日中の過ごし方状況
▶︎ ほどよく疲れているか
▶︎ 体は動かしているか
● 寝る前の時間状況
▶︎ 寝る直前にスマホを見たりしているか
▶︎ 寝酒の習慣はあるか
● 眠れない時の状況
▶︎ 眠くない時でもベッドに入るか
認知(考え)
● 寝る前に考えていること
▶︎ 不快・不安なことを繰り返し考えていないか
▶︎ ”眠れるだろうか” などと考え続けていないか
● 睡眠についての考え方
▶︎ "必ず8時間は眠らなくてはダメ" などと考えているか
身体
● 睡眠のサイクルにあわせた体温
▶︎ 入浴すると体温が上がる
● ベッドに入ってリラックス
▶︎ 体の緊張はないか
▶︎ 力んだ状態になっていないか
このような項目に注意しながら、通常の生活や睡眠の状態について簡単な記録をつけながら振り返り、よりよい睡眠習慣を取り戻すことを目指します。
CBT‒I の仕組み

CBT‒I は、環境(人間関係や生活環境)の中で生じる問題を、行動(振る舞いや態度)、認知(その時々の考え方や考え方のスタイル)、身体(身体症状)、 感情(落ち込みや不安など)と行った観点から理解して、得られた情報から問題の定式化(ケー ス・フォーミュレーション)を行い、それに基づいた治療計画を立てます。
1 .睡眠日誌の記録
睡眠日誌を利用しながら毎日の睡眠記録をつけて、その記録をもとに治療効果を評価する。
(入床時刻、入眠潜時、中途覚醒時間、中途覚醒回数、最終覚醒時刻、離床時刻などの睡眠記録)
1 週間の平均総睡眠時間 、平均臥床時間、睡眠効率などを算出する。
2 .睡眠教育・睡眠衛生
不眠の発症・維持のメカニズム、睡眠段階と年齢の関係、体温と睡眠、睡眠・覚醒リズム、生活習慣などの睡眠に関する正しい知識と理解を深めることを目的としている。
3 .リラクセーション
慢性不眠障害は、夜間及び日中でも覚醒亢進 (強いストレスを受けたとき、交感神経の活動が亢進) が認められることから、リラクセーション (特に筋弛緩法)を行う。
筋弛緩法は身体のさまざまな部位に力を入れて抜くことを繰り返し、力の抜き方を習得する。リラックスは睡眠と結びつくため、寝る前に筋弛緩法を実施してリラックスした状態で入床し、寝床での ”覚醒の沈静化” を目指す。
4 .睡眠スケジュール法
睡眠スケジュール法は .......
⑴ 規則的な睡眠 ・ 覚醒リズムを再構築すること
⑵ 実際に寝ている時間と寝床で横になっている時間のズレを修正すること
例えば、実際の睡眠時間が 6 時間の人が 寝床に10時間も入っていたとすると睡眠の密度が薄くなり、睡眠の質が低下してしまう。
[ 実施例 ]
そこで睡眠の質を高めるために臥床時間を、"実質睡眠時間+30 分(6時間30 分)" に設定し、それに合わせて就床・起床時刻を決めて1 週間実施。
睡眠日誌に基づいて 1 週間の睡眠効率(平均実質睡眠時間 ÷ 平均臥床時間 × 100)を算出し、85%を超えていれば就床→起床時刻を15分増やし、79%以下であれば 15 分短くして 1 週間を過ごす。
これを繰り返し行うことで、常に高い睡眠の質を確保しながら実際の睡眠時間を延ばしていく。
5 .認知的介入
睡眠に対する思い込み(例:7 時間以上の睡眠が必要だ)が強く、それがきっかけで覚醒反応が生じている場合は、思い込みと実際の結果 (例:7 時間寝ても日中に支障が出ることがあ る)を照らし合わせながら,不眠と関連した考え方を修正するような認知的介入を行う。
認知行動療法から考えた睡眠障害の改善治療法のポイントをまとめましたが、実際 CBT-I を受けることをお勧めすると言うことが目的ではなく、CBT-I の考え方から自身の不眠を解決するヒントを見つけるためです。
ブロフ友さんが、最近不眠症だと言うことを聞きまして、少しでも役に立てないかなと思って急遽書きこみました。