ワインを運んでくれた後に、スタッフの方が5センチ角の小さな紙袋を持ってきて、「これ、お客様の物ではありませんか。」と言う。 えっ。と言う気持ちで袋から取り出すと、紛失してしまった片側の ”カフスボタン” だったのです。 うわ〜。気に入っていたカフスボタンが戻ってきた。

昨日、ランチに半年ぶりに行った老舗の洋食店。

お気に入りの、カニコロッケを注文した。

グラスワインと一緒に。

最近ちょっと行かなかったのですが、多少はお知り合いの店。

 

ワインを運んでくれた後に、スタッフの方が5センチ角の小さな紙袋を持ってきて、「これ、お客様の物ではありませんか。」と言う。

えっ。と言う気持ちで袋から取り出すと、紛失してしまった ”カフスボタン” の片方だったのです。

よかった。気に入っていたカフスボタンが戻ってきた!

 

半年前、左側のカフスボタンがないのが気がついたとき。

簡単に、シャツから外れる物ではないのに、どこでなくなったか分からなかった。

あちらこちら探したのですが、見つからなかったのです。

このお店から出た後にカフスはあったものと思い込んでいて、お店での紛失だとは思わなかったので探しに来ませんでした。

 

このカフスボタンを購入したのは、とても前の秋の土曜日。

ガールフレンド(?)が、「結婚するので、最後の食事しようよ。」と言われて、銀座三丁目の和食店で昼食して店を出た。

 

人の流れを見て、「みんなどこいくのかしら?」

「この先に、場外馬券売り場があるんだ。」というと。

「行きたい。」と言うので、競馬新聞を買って馬券場の隣にある白十字(今は廃業)と言う喫茶店に入り馬券の買い方を教習しました。

1万円ずつの予算で馬券を買ったのですが、彼女はビギナーズラックで、連続に穴を当てる。

私も多少のプラスで、二人で36万円も儲かったのです。

 

「このお金、何に使おうか?」と話しながら、中央通りに出ると ”ティファニー” の看板が見えて。

「行こう!」と言うことになったのです。

 

記念に相手のものを選ぶことになって、私は彼女にルビーの指輪を選んだ。

「結婚するのに、新しい指輪はまずいのでは。」と言うと。

「大丈夫。ボーイフレンドからお祝いにもらったと言うから。」

ほんとに、大丈夫なのかなと思いながもピンクが素敵で、これを選んだ。

そして、私に選んだのが、紛失していたこのビーンズのカフスボタンだったのです。

 

彼女は、結婚後にもよく電話をかけてきて。ハマってしまった競馬に行きたいと言う。

府中競馬場や中山競馬場に何度か行きました。

「休日に、出かけてきて大丈夫なの?」と聞くと。

「別に、浮気しているわけではないから問題ないよ。」

結婚指輪はしないで、ティファアニーのルビーをしてきたのを覚えています。

 

明るくてかなり美人なのですが、天然というか不思議ちゃん的な彼女。

楽しく仲の良いガールフレンドでしたが。

その後、夫婦でアメリカに行き、数年後に離婚したという噂が流れてきました。

 

 

今日は涼しいので、そのカフスボタンを付けて出かけてきました。

シャツはちょっと古めのものなのですが。

一時は、ダブルカフスのシャツを気に入って作った時期があったのですが。

最近は、ピッタリ系のスーツなので袖も細めにして、シャツもダブルカフスだと何となく窮屈感があって、カフスをする機会が少なくなっていました。

 

そのカフスをしていたので、何年ぶりだろうか彼女に電話してみました。

「私とデートしたくなったのね。」といきなり言う彼女。

相変わらずでした。