寝入りばなや夜中に目が覚めたとき、頭の中で突然大きな音を感じる・・・ 頭内爆発音症候群。 命に関わるような病気ではないが、恐怖や不安で精神疾患を生じる方が多い。 耳鳴りのカテゴリーに入る疾患なので、書き留めて起きたいと思います。

寝入りばなや夜中に目が覚めたとき、頭の中で突然大きな音を感じる・・・

頭内爆発音症候群

命に関わるような病気ではないが、恐怖や不安で精神疾患を生じる方が多い。

 

昨日の”音楽性幻聴”に続き、耳鳴りのカテゴリーに入る疾患なので、書き留めて起きたいと思います。

頭内爆発音症候群とは、すごい病名。

頭内爆発音症候群とは、まどろんだときや、目が覚めそうになったときに、 頭の中で、爆発するような大きな音がする症候群。  

ウトウトしたときに、急にからだがビクッと動くことがありますが、 これと似たようなメカニズムで、大きな音がするそうです。

 

音の種類は .......

感じる音は、爆撃、ショットガン、クラッカー、シンバルなどのような音。他には、車のアクセルをふかす音、ドアがバタンと閉まる音など、患者によりさまざまだ。

症状が出る頻度は .......

症状が出る頻度も、週に数回~月に1回など人によってまちまちだが、多くは自然に回復するという。

 

問題は、恐怖と不安から精神面への影響

こんなすごい音がすれば、当然恐怖と不安がよぎります。

音の恐怖感に伴って、体の危険な状態を想像して、死への不安が生じる方も。

度重なる爆発音が生じると眠ることの恐怖心から、不眠が出現してしまいます。

さらに、頭蓋内で爆音が前触れもなく出現するので、夜に発生する騒音への恐怖と不安を感じることが少なくありません。

そのため、精神面への影響が問題になり、うつ症状になる方が少なくないようです。

でも、多くの場合は、命に関わる病気ではないのですが。

 

[ 恐怖・不安からの悪循環 ]

爆発音の幻聴 → 不安・恐怖・動悸・ストレス(自律神経の反射) → 不眠(眠ると爆発音が出るという不安) → 頻度が増える(不安も増大) → 精神疾患

 

頭内爆発音症候群の原因は不明

頭内爆発音症候群は、1980年代ごろから報告されていましたが、いまだ詳しいメカニズムはわかっていない部分があります。

人は睡眠を始めるとともに覚醒していた脳を徐々に休めていき、やがて休止状態になります。しかしこの時に脳がうまく休めず、一部が覚醒したままになっていると、音を処理する脳の神経部分がズレをおこし誤作動をおこしたりしてしまうという説です。

一般的には、興奮状態、緊張状態が続くとこの現象が起きやすくなるようです。

さらに、精神的ストレスが引き金となって症状が増大すると考えられます。

 

この症状は、まれな病気に分類されているものの、それでも症状は10~15%の人が経験しているとのデータもあるようで。

若い患者に関する報告は少なく、病院に受診するのは中高年が多いようです。若い人は爆発音を感じても、恐怖や不安をそれほど抱かないのかもしれません。一方、中高年は健康への不安、死への恐怖を感じて受診する人が多いのではないかと言われています。

 

頭内爆発音症候群の治療方法

頭内爆発音症候群の治療は、薬の治療だけではなく、よく寝ることなど生活習慣が重要です。 

治療薬は、メンタルに効く薬、高血圧の治療薬、てんかんの治療薬、などが使われます。

治療のポイントは、”疾患を理解して不安をなくす” ことがまずは大事です。

 

[ 治療の手順 ]

⑴ 脳に異常がないかを確認するためのMRIによる検査

⑵ 脳に異常がなく、良性であることを確認して、命に別状がないことを理解して不安を解消する

⑶ 基本的には自然治癒

⑷ 精神的不安がある場合は、抗うつ剤、抗不安剤、てんかん剤の服用

 

私は、頭内爆発音症候群の症状が現れた経験は思い起こさないのですが、

一度経験がある、目に閃輝暗点(せんきあんてん)と類似な恐怖症状を想定しました。

その時は、驚きと恐怖で眼科に駆け込みましたが、特に問題がないと言われて不安は解消しましたが。

同じような恐怖の瞬間に思えます。