耳鳴り患者は、耳鼻咽喉科に行くと必ず聴覚検査を実施します。 昨日の聴覚検査の一覧をまとめてみましたが、私たちは、”聴覚検査 = 純音聴力検査” という感覚があるくらい、純音聴力検査を繰り返しています。 その純音聴力検査によるオージオグラムのデータをもらうだけで、十分な理解をしていない方が多くいると思います。
耳鳴り患者は、耳鼻咽喉科に行くと必ず聴覚検査を実施します。
昨日は聴覚検査の一覧をまとめてみましたが、私たちは、”聴覚検査 = 純音聴力検査” という感覚があるくらい、純音聴力検査を繰り返しています。
その純音聴力検査によるオージオグラムのデータをもらうだけで、十分な理解をしていない方が多くいると思います。
その、オージオグラムの読み方を以前書き込みました。
今日は、オージオグラムのデータにより、耳鳴りを生じる背景にある難聴のパターンがありますので、皆様のタイプを確認してみてください。
正常型
聴力レベルが、各周波数域で25dB以上であれば、正常聴力です。
高音障害漸傾型
感音性難聴で、高音域が徐々に聞こえにくくなる
「高音漸傾(ぜんけい)型感音性難聴」
高音障害急墜型
感音性難聴で高音域の一定値を境に急に聞こえなくなる
「高音急墜(きゅうつい)型感音性難聴」
高音障害dip型
一挙に外傷を与えるほどの強大ではない騒音に、長年に渡り暴露されることにより、慢性進行性に発生する音響性の聴力障害。
4000Hz付近の周波数の聴力低下を認めます。
低音障害型
低い音を聞きとる能力が阻害される難聴です。
「耳が詰まった感じがする」「低い音の耳鳴がする」「自分の声が大きく聞こえる」という症状を訴える方が多いです。
水平型
全域の音が等しく聞きづらい「水平型」
どの辺りの聴力レベルかが問題です。
谷型
低音部および高音部は保たれるものの、中音部(会話に使う音域) に聴力低下がおこるタイプ。
聴神経腫瘍に関連する急性難聴の可能性を注意する。
山型
中音部(会話に使う音域)は保たれるものの、 低音部、高音部 に聴力低下がおこるタイプ。
突発性難聴による症状としても考えられる。
S型
中音部の低域に聴力低下がおこるが、中音部の高域は保たれているが、高音部はかなり聴力低下である。
周波数によって、波のある聴力度である。
聾型
聴力検査で最大の検査音を出しても聞こえないような難聴程度の最重度難聴を聾型といいます。
混合型
伝音性難聴に、病状が進行して、内耳にも炎症が及び、骨導値も低下して「混合型難聴」という状態になることがあります。
不定型
周波数帯でバラバラな聴力で、波のある聴力度である。
オージーグラム型の比率
上記は、オージオグラムの各タイプ別の比率ですが、正常型を除いたタイプでは、高音障害漸傾型と高音障害急墜型が半数を超えています。
年齢とともに、高周波音の聞こえが悪くなることが原因だということでしょう。