先日、医師が「内耳造影MRI検査」の提案があった。 私は、その段階では造影MRI検査については知りませんでしたので、いくつか医師に質問した上で、「次回まで検討します。」と回答しました。

私は、”メニエール病の可能性” を残しているものの、今だ判断できない状況。

先日SISI検査によって、"補充現象陽性耳" の結果で、メニエール病の疑いがある。

と言いながら、メニエール病の判断が出来ないのは、やはり ”めまい” の無いことだろう。めまいを判断する平衡機能検査でも異常がない。

もし私がメニエール病だとすると、大した難聴もなく、めまいも無いので、蝸牛型メニエール病(蝸牛の弱い水ぶくれ)と言うことだと思う。

 

メニエール病に対する検査としては .......

・聴覚症状に対する聴覚機能検査

・めまいに対する平衡機能検査

・生理学的検査により、内リンパ水腫の有無を推定する内リンパ水腫推定検査

画像によって内リンパ水腫を描出する内耳造影MRI検査

 

先日、医師が「内耳造影MRI検査」の提案があった。

メニエール病を判断するのに、高度な検査だと言う。

私は、その段階では造影MRI検査については知りませんでしたので、「次回まで検討します。」と回答しました。

 

内耳造影MRI検査は、メニエール病の確定診断検査として、造影剤投与によるMRI検査によって内リンパ水腫の有無を確認する検査です。

 

2007年、名古屋大学量子医学(放射線医学)の長縄慎二先生が世界で初めてメニエール病患者の内リンパ水腫を画像化することに成功した検査手法。

その後、2017年に名古屋大学耳鼻咽喉科の中島務先生が、造影MRI画像から内耳内リンパ水腫を診断する判定基準を確立した新しいMRI検査方法です。

 

この検査方法は、ガドリニウム(Gd)造影剤 ※1 を静脈内投与してから4時間後に、特殊な造影法を組み合わせて撮像するというものです。

この検査はどの施設でも出来るわけではなく、3テスラのMRI装置 ※2 があること、顔の周りにヘッドコイルを当てて局所の磁場を強めた上で、HYDROPS法 ※3 と呼ばれる解析ができることが必要です。

 

※1 ガドリニウム造影剤

MRI検査において正確な診断を行うために、画像にコントラスト(濃淡)をつける検査薬。実際のMRI検査では、検査前にガドリニウム造影剤を静脈から投与する。

※2 3テスラのMRI装置

一般の1.5テスラMRIと比べ、磁場強度が2倍になり高解像度の撮影が可能なMRI

※3 HYDROPS法

内耳造影MRIは、造影剤静注前と、造影剤が外リ ンパ腔に到達4 時間後の2度撮影。

内耳は内リンパ腔と外リンパ腔に分けられ、静脈内に注入されたGd造影剤は、外リンパ腔のみに入り、白く描出される。

一方、内リンパ腔には造影剤が入らないため、黒く描出される。

メニエール病では内リンパ水腫が起こり、内リンパ腔が膨れるため造影剤が入る外リンパ腔の体積が狭くなり、黒く描出される範囲が大きくなります。

これらの仕組みを調整した画像を構成する。

 

検査によるリスクを聞くと、MRI 造影剤の副作用くらいとのこと。

MRI 造影剤による副作用、アレルギー様反応は、発疹やかゆみなど軽度の症状 を含めた副作用全体で約 1.4%程度に、呼吸困難や血圧低下。アナフィラキシーと 呼ばれる重い副作用は約 2 万人に一人程度の割合で発生するというが。

他の、MRI検査も造影剤を使って検査しているので、特別な問題はない。

ただ、造影剤が外リ ンパ腔まで届く4時間の待ち時間は覚悟しなくてはなりませんが。

 

皆さんは、この検査を実施したことがあるのでしょうか?