今日は入社式というところが多かったのですね。
地下鉄車内に、初々しい方が沢山おられました。
若い人には厳しい世の中ですが、社会人生活の中にも幸あれ。


この作品は、東京で開幕し1ヶ月後に大阪でも開幕する予定でした。
スタッフの中には、東京で仕込み終えるとそのまま大阪に移動した方もいます。
東京開演まで、実質的なチーフだった男性スタッフはそのまま大阪に移り大阪の本番付きになりました。東京はというと、仕込みの時にはサブとして動いていた女性オペレーターが本番付きのまとめ役におさまりました。

役者さんは、大抵メインキャストに2人程度配役され、ファーストキャストが東京開幕組、セカンドキャストは大阪開幕組になっていました。
二箇所とも開幕したのちは、しばらくどちらもシングルキャストで頑張っておられ、サードキャスト以降の役者さんが、横浜で稽古した後に休演日や公演前に舞台稽古を行い、後々東京と大阪のセカンドキャストにおさまって行きました。
ファーストキャストの東京と大阪組を入れ替える時もありました。これは、どちらのキャストも観たいというファンサービスだったと思います。

当時の劇団は、突然の配役変更に伴うリスクを回避するため「その日1番調子の良い役者を出す」と公言していました。実際劇場まで行かないと、誰が出るか分からない状態です。
今のように、ブログでファンがキャスト表をアップする時代ではなかったので、ファンの不安要素も大きかったです。
公表したキャストと異なる配役になった場合(そしてそれが固定ファンをがっかりさせる事態になった時)にクレームとなって表面化するのを避けたかったのだと思っています。

実際は、次の週もしくは月のキャストは大体決まっており、劇団内では貼り出されていました。
今では、週間キャストが発表されるようになったみたいですね。
俳優さんの人数が増えたのもあるし、ネット社会になって、隠しようがなくなったのもあるでしょう。前日予約で席を取る時の判断材料にもなるので、ファンにとってはメリットが大きいと思います。
これも時代の流れかな?


いろんなキャストがいるのは、裏方も大変なんです。
例えば衣装さん。
最初はひとつの役に1枚しか作らないこともあったそうです。2人配役されていれば、どちらにも合うように作ったと。配役される役者が増えれば、大きめと小さめの2枚作って、役者ごとに微調整をかけていたので、丈が合わない場合はヒールを変えたそうな。だから、とんでもない厚底の靴を履いていて、それがドレスの裾からチラチラ見えて興ざめしたことも。
裏方から指摘され、ドレスを持ち上げ過ぎないように言われてましたっけ。(ちょっと気の毒でした)

ふっくらした女優さんが、主役の美女を演じた際、無理に留めてたのでしょうか、、、舞台袖で早替えをした時に、背中のファスナーが壊れて背中が丸見えになってしまったことがありました。安全ピンで留めて登場してきましたが、まあオーケストラが大変そうでした。舞台監督からOKの指示があるまで間奏を演奏していましたが、いつになったら登場してくるのか分からず、観客も「これは変だ」と気付いてざわつきました。私たち裏方には、「事故報告書」の文字が浮かんでいて、実際そうなりました。
これは、誰が悪いのか、、、役者さんの体型に責任を被せるのは気の毒ですよね、、、。
ただ、この役者さん「とても風変わりな子」と歌われる美女役にピッタリでした。もともと純粋なお姫様タイプの方ではなかったのが良かった。往年のファンは良くご存知の方かと思います。途中でお名前を変えられました。


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