20年前のことです。
今でもやってんのかなー。って思うことも多いです。昔話と思って読んでください。

大抵の勤め先には「忘年会」なるイベントがありますよね。お仕事によっては、いくつもの忘年会に呼ばれて、年末は毎日飲み会って方もいらっしゃるでしょう。(うちの主人がそうです)

劇団にも忘年会があり、「納会」と呼んでいました。少し前までは、会報誌でも触れられていた集まりなのですが、最近は劇団内の事情は載りませんのでやってるのかどうかハッキリしません。(元同僚に聞いても良いんですが、そんなこと聞いてどうすんだって突っ込まれそうでね滝汗

入団前でしたが、納会にも呼んでいただけました。部内での新人お披露目も兼ねていたのかも。
ドレスコードはあるようで実は無く、稽古着にちょい羽織っただけの俳優さんがおられたり、営業さんはキッチリスーツを着ておられたりと色々。俳優、裏方、事務方全ての職種が一堂に会します。(当日公演があるチームは、差し入れだけ出して不参加です)

会場は劇団内全体。いくつかの稽古場を解放して開かれます。休憩用の椅子はいくつもありますが、基本立食です。で、料理は団員が1人一品持ち寄るルールになっていました。中にはとっても料理上手な方がいらして、毎年の名物になっていたりしました。手作りという決まりではないので、名店の唐揚げだとか、だし巻き卵なんかもありましたよ。(誰が提供された食べ物か、ちゃんと札がついてました)ファンの方が、出待ちの時役者さんに渡したお菓子などもあったようです。

営業さんが新人対応についてくれて、多部署の者同士が会話できる様取り計らってくれていました。ほとんど初対面に等しい私達。置かれている環境も違うし、舞台が好きだからここにいるって人と、たまたま決まった就職先がここだったという人の両方います。後者だと、舞台ってなんなの?という状態なので、まず劇団という一風変わった環境について行くので精一杯。反対に劇団ファンだった方などは、もうウハウハ状態。あまりに違いすぎて、営業さんも面食らってました。
ただ、事務方は非常によく私達を覚えていてくださっていて、各々が持っている資格や特技、学部や好きな作家や作曲家まで話題に出して下さいました。
しばらくして、各部署に挨拶に行ってきてねと送り出されました。

劇団の会報誌によく出てくる稽古場で「アトリエ」と呼ばれている所があります。大抵の劇場のアクティングエリアより大きく、本番と全く同じ広さで稽古ができます。天井も高く、劇場と遜色無いです。実際通し稽古などの際には、この天井に照明機材を吊り込んで明かりを作ったりもしました。

そのアトリエの二階に小さな機材置き場があり、その周辺に照明と音響のスタッフさんが集まっていました。特に何かを食べたりすることもなく、次の公演の話をしたり機材のメンテナンスをするなどして、よく言えばマッタリ、悪く言えばボケーっと、納会が終わるのを待っていました。


教えられてそこへ行き、採用予定の新人が集まったのですが、10人採用予定のうち、12人は欠席でした。(アルバイトなどで抜けられなかったそうです)

東京近郊に住んでいる子や、親からの仕送りがある子は、アルバイトせず採用決定後は、すでに劇団に通っていたので半分団員みたいになっていました。

(ちなみにまだ団員では無いので、手伝いに行っても給料は出ません。手伝いに行っていたからといって何らの不公平があったことはありませんでした。力量に差が出たとも思いませんでした。じゃ、なんで行ってたんだろうな?と思うことがあった位です。ゴメンね毒吐いて) 


結局、何時くらいまで納会をやっていたのか分かりません。私は、夜に某ハンバーガーショップ閉店後の掃除バイトをしていたので、それを告げて劇団を後にしました。

あと3ヶ月で団員になるわけですが、イマイチ実感がわかないまま年が暮れました。


まだまだ学生気分が抜けないまま4月1日を迎え、めでたく団員になります。

{E7B35749-789C-4DB0-A8A3-607396FE94A4}