某巨大劇団の求人広告を見せてくれた柏市の子は、その広告をアッサリ私にくれました。
コピー取るからという私に
「ほかに見せようと思う子はいないから、持ってけばいいよ」
というありがたいお言葉。
教室の隅で、その小さな広告を穴の開くほど熟読しました。 

以下、某大劇団の技術スタッフの求人についての記事になります。約20年前の情報ですので、「そんなもんだったんだ」と思う程度にしてください。今は参考にもならないと思います。

就職ですので、履歴書と写真は用意しなきゃと思いながら読んでいたのですが、どうやら履歴書は市販の物では駄目らしい。
まず、劇団の総務課に電話連絡をして必要書式を取り寄せること、と書いてありました。
申し出た人だけに、詳しい勤務地や給料、福利厚生などの待遇や応募のための必要なもろもろを送るので、待遇に納得できたら応募してくれとの事です。


今ならスマホかパソコンで応募なのでしょう。
携帯電話と言えば、まだまだ珍しく大きく重かった頃で一般的ではなく、私が持っているはずもありません。(平野ノラさん程の大きさではありませんよ)
その日の昼休みに近くのコンビニに走り、テレホンカードを使って劇団総務課に連絡をしました。学校の電話からはなぜか照れ臭くかけられなかったのを覚えています。
申し込み締め切りまであと一週間。取り寄せて記入して返送して劇団に到着となると時間的にギリギリでした。
けれど、ありがたいことに、電話した翌日には書式一式がちゃんと自宅に届きました。ホントに仕事が早い劇団です。(これは後々も感じる事が多かった)^_^

届いた書類は
◉経歴書(一般的な履歴書にあたるもの、学歴や職歴を記入するもの)
◉アンケート(という名目で、好きな色、好きな作詞家、作曲家、思い出に残っているコンサートや公演、自分が好きで続けていること、応募の動機などなどを記入するもの)
◉待遇が書かれた書類(給料、休みなど)
◉応募後の予定表(書類選考後どうなるのか)
だったと記憶しています。

一番はじめに読んだのは、やはり待遇の項目でした。
★最初の2年間は研修生扱いで、給料は固定制。2年目は少し給料は上がります。
★3年目からは、劇団と単年で雇用契約を結ぶことになる。
★全国公演の時は、(自宅に帰れない分の家賃補填も兼ねて)公演日数に応じて手当が出ること。公演地への移動費は劇団持ち。
★全国にある劇団の持ち劇場での公演の場合は、ホテルまたはウイークリーマンションを借りての宿泊になること。(宿泊費は劇団負担)
★社会保険は加入しないので、自分で国民年金と国民健康保険をかけること。労災保険と雇用保険は加入できること。
★公演日は、平日夜や土日祝日が中心のため、一般企業とは全く色の異なる職業である。覚悟のある者のみ応募するようにとの注意書き付き。
★本社は横浜市にあるが、勤務地は基本公演を行う劇場になるので、そちらに直行直帰になる事も多い。ただし、最初は横浜での業務からスタートします。

そんな事が書かれてあったと記憶しています。
待遇面は飛び抜けて良かったです。給料も詳しくは書けませんが、中小企業の大卒一般職OLさんくらいはいただけるようになっていました。社会保険はネックでしたが、それ以外の条件は願ったりかなったりのモノでした。
受かるかどうかは分かりませんが、チャンスだと思い応募しようと決め、書類はその日のうちに記入。翌日朝一番に郵便局に持ち込み、念のため速達で送りました。

{9A9BCF00-7413-4498-BF4E-442CB006F09B}